名古屋はしたたかである・・・そのわけは名古屋人は昔から質素であると言われている。そう言われて納得できる点も多い。例えば、貯蓄率は日本でもトップクラスに入るし、本来食べることのなかった手羽先を食べられるようにし、かつ名物にまでしてしまった県民性だ。それだけで質素であるとはいえないが、それを感じさせることは街を歩いていればいくらでも見つけられる。それが派生したのか、信号に待ち時間が出るようになっている。これは非常に便利。それから劣化したビルのリノベーションも行われているが、これが非常におもしろい。東京や福岡などの大都市では普通、リノベーションというと全棟丸ごとおこなうことが多いが、名古屋ではまさに使用人がやりたいと思っている1部屋に限って行われている。だから、外から見ると1部屋だけ新しくなっている状態になる。余計なところにはお金をかけない。名古屋人の堅実さが現れている。名古屋といえば食べ物でも手羽先や味噌カツなど有名なものが多いが、今やその有名店はビルが建っている。味噌カツの矢場とんも手羽先、世界の山ちゃんも、味噌煮込みうどんの山本屋本店も。東京や大阪でひとつの料理屋が大成功してビルまで建ってしまうということはまずない。経営者のセンスもあるだろうが、名古屋人の県民性で建ったとも言える。しかし、ただ質素なだけかというと興味のあることに対しては徹底的に学ぶ姿勢があるという県民性も持ち合わせている。つまり勉強好き。儲けるためには学ぶという基本が徹底されているのかもしれない。万博が開催され、ますます認知度の高まる名古屋。今後も名古屋商法から目が離せない。