偏差値を正しく活用するには、「現在地」「目標」「差の埋め方」を明確にすることが大切。

 

たとえば偏差値45の生徒が55の高校を目指す場合、平均点との差が「約10」あるとする。

その場合、「偏差値をあと10伸ばそう」という発想は本質的ではない。

偏差値自体、受験者層で相対的に変動する数字であるし、試験範囲などが異なる模試の場合、偏差値を追いかけても本質的なものにはならない。

 

つまり偏差値は物差しにならない。

 

ではどう偏差値を活用すればいいのか。

 

まずは偏差値を推移で見ること。

その時点での学力の自身の位置を相対的に知れるので、勉強の力の付き方は測れる。

そしてその時行った「勉強内容の定着」は確認できる。

 

そしてそれを見て、何ができていて何ができていないのかに注目し、できていないところをつぶしていく。

 

偏差値が上がらないと悩む中学生は多いが、「じゃあどこができていなかったの?」と聞くと案外「分からない」という返事が返ることが多く、偏差値の数字だけで何かを判断しようとしている傾向が強い。

 

大切なのは、「偏差値に一喜一憂する」よりも「偏差値を使って位置を把握し、できていないところをどう勉強すればよいか考える」姿勢。

 

偏差値はあくまで自身の位置の確認と勉強へのモチベとして活用すればよいだけの数字だと思っている。