人形の部屋 門井慶喜著 創元推理文庫 2014年5月16日初版 ※2007年刊行の文庫版 宇都宮市立南図書館所蔵

 

解説の言葉を借りると、家族ミステリ小説

 

同じ作者の「ホテルコンシェルジュ」のような感じで、主人公たちが軸で、1話単独だけど主人公は同じ連作がまとめられたもの。

 

 

八駒敬典(やこまたかのり。主人公。専業主夫)

 大卒→旅行会社勤務→主夫

八駒つばめ(敬典の一人娘。中学生)

八駒陽子(敬典の妻で、つばめの母。会社員。旧姓は大塚。まともに出てくるのは最終話)

 短大卒→寝具メーカー勤務→出産退職→復職して子会社に

 

主人公一家以外は、1話ごとに登場するゲスト的存在。

外泊とは、敬典のクリスマス休暇(12月に丸2日間だけ家事から開放)での出来事

 

人形の部屋

 ゲスト・溝口、柵原

     溝口より八駒家に持ち込まれた人形(所有は柵原)の謎解き。

     人形は溝口の手に渡り以後の話では登場しない

外泊1・・・銀座のビスマルク

 ゲスト・銀座であった仮の名をビスマルクと名乗る紳士。万年筆と若社長に関するお話

お花当番

 ゲスト・名乗らない隣人、大学時代の後輩の朝美さん、大学の恩師。

     名乗らない隣人の名前を朝美さんからのメールを手がかりに調べるお話

外泊2・・・夢みる人の奈良

 ゲスト・夢みる青年が書家の難題をクリアしたいという相談のお話

お子様ランチで晩酌を

 ゲスト・川辺里美(敬典の実姉)、川辺義則(敬典の義兄)。つばめの家出と敬典の幼き日々