【金庫】公共機関における金庫の仕様書(耐火金庫・防盗金庫)
(官公庁・市役所・区役所・教育機関・小学校・中学校等)
≪貴重品、個人情報、書類、市民、生徒などから預かった物を保管するための金庫の規格≫
①JIS(日本産業規格)2時間耐火(2T)試験合格品以上、
2時間耐火・急加熱・耐衝撃(2TKS)試験合格品以上が好ましい。
(※1時間耐火以下、海外耐火性能規格は不可)
※但し、学籍簿(保管)専用の耐火金庫は除く。
②日セフ連(日本セーフ・ファニチュア協同組合連合会)規格
耐工具15分(TS-15・耐バール)試験合格以上(最低限)、
耐溶断・耐工具15分(TRTL-15)試験合格以上が好ましい。
(※カタログ等、マークで表示される)
③国内メーカーの選定(国内製造品もしくは国内企画製品)
日セフ連が定義する、耐火対応年数の目安は20年。
(粗悪品の防止、購入後の保守(メンテナンス)、鍵の追加、
開錠、修理などの観点から)
④金庫の下にコンパネもしくは鉄板を敷き、金庫の脚(脚車)を
面支点にし、金庫の重量を分散する。
(金庫の設置条件、床荷重の観点から)
⑤建物へ壁固定、床固定が可能な場合は、金庫との固定を実施する。
場合によっては、脚車の取り外しを検討する。(アンカー固定等)
(地震による金庫の移動、転倒防止の観点、防犯上の観点から)
⑥金庫の設置場所の選定、搬入経路(階段・エレベータの有無)、
ユニック、クレーンなどによる運搬方法(窓からの搬入など)の確認。
⑦ダイヤル式金庫の場合は、責任者のみダイヤル番号を把握をし、
鍵(シリンダーキー)の保管を徹底する。
(外部犯行防止、内部犯行防止の観点から)
⑧テンキー式、指紋照合式、静脈認証式金庫、ICカード式など、
電子タイプの場合は、履歴管理機能のある金庫が好ましい。
(内部犯行防止の観点から)
⑨開閉頻度の高い公共機関では、特にダイヤル式金庫が好ましい。
(電子部品の経年劣化、故障リスクの観点から)
⑩金庫の管理責任者の交代(移動、退職等)によるダイヤル番号変更、
暗証番号変更、指紋登録、静脈登録、ICカード登録の削除の実施。
(外部犯行防止、内部犯行防止の観点から)
◆金庫とは:耐火性能と防盗性能を有するもの。(日セフ連定義)
(防盗性能はあるが、耐火性能が無いものは金庫とは呼ばない、
耐火性能が無く防盗性能のみのものは「防盗庫」と呼ぶ)
◆耐火性能とは:火災を想定した耐火試験の等級(耐火及び急加熱 ・耐衝撃)
(0.5T、1T、2T、3T、4T、0.5TKS、1TKS、2TKS、3TKS、4TKSなど)
◆防犯性能とは:ドリルやハンマー、バールなどの工具による破壊行為や
バーナーによるガス溶断に耐えれるかの防盗試験の等級。(防盗金庫)
(TS-15、TL-15、TL-30、TL-60、TRTL-15・TRTL-30、TRTL-60など)