初節句という節目に。

室内用手描き絵のぼりの実例と、その佇まい。

飾りの風景とともに、図像の意味をお伝えします。

 


※本記事は2026年に内容を整理・加筆しました。

 


 

 伝統の技で祝う、現代の初節句

 

—— 初節句という節目に。

空間に一枚の絵が掛けられると、

祝いの場に静かな軸が生まれます。


いわき絵のぼりは、

室内に掛けて飾る手描きの武者のぼりです。

現代の住まいにも取り入れやすい形で、

節句の場を整えます。


実際の飾り例とともに、

その佇まいと意味を記します。

 

お客様が龍虎の室内用いわき絵のぼりの前で撮った初節句の記念写真 - いわき絵のぼり(武者のぼり)絵師・辰昇

 


 

 

1|初節句のある風景

 

—— 実際の初節句のひと場面です。

 

 


 

 

2|屋外と室内、飾り方の違い

 

——いわき絵のぼりには、

庭に掲げる古式の幟旗と、

室内に飾る壁掛けのかたちがあります。

 

いずれも木綿布に一筆一筆描く、

肉筆の一点もの。

 

いわき絵のぼりは、木綿布に一筆一筆描く、肉筆の一点もの

 

空に揚げるか、

空間に掛けるか。

 

かたちは異なっても、

祝意を可視化するという役割は同じです。


 


 

 

3|鍾馗——守りの象徴

 

—— 古くより、

疫病退散・厄除けの神として親しまれてきた鍾馗(しょうき)

 

端午の節句に掲げる図として、

今もなお選ばれ続けています。

 

力強い眼差しと、

静かな威厳。

 

その姿は、

子の健やかな成長を願う祈りのかたちです。

 

初節句お祝い~いわき絵のぼり吉田(武者のぼり)の絵師・辰昇の描いた鍾馗図、龍虎図の前で記念撮影

 

初節句の1枚

 

初節句に、お客様がいわき絵のぼり(武者幟・節句のぼり)を掲げた写真

 

五月飾りと鍾馗様の室内用いわき絵のぼりの前で、記念撮影

 

由緒ある九州の寺院の初節句祝いに掲げられた、いわき絵のぼりと鯉のぼりの写真

 

由緒ある寺院の境内や、 

鯉のぼりと並ぶ初節句の庭先にも掲げられています。

 

 

 


 

 

4|絵柄と願い

 

—— いわき絵のぼりでは、

鍾馗のほかにも、

武者、龍、馬、家紋入りなど、

ご家族の願いに応じた図を制作しています。

 

絵柄は単なる装飾ではなく、

家ごとの祈りを映すかたちです。

 

初節句に、いわき絵のぼり吉田の「若駒図」室内用武者のぼりの前で記念撮影

 

若駒図

—— 健やかな成長と、自らの道を駆ける力を。

 

 

 

いわき絵のぼり吉田の「桐鳳凰図」室内用武者のぼりの前で記念撮影

 

 桐鳳凰図

—— 高貴さと吉祥を願って。



 

親子虎図・室内用いわき絵のぼり(手描き武者のぼり) 辰昇作

 

親子虎図

—— 守りと慈しみを願って。

 

 

 

波兎図(波うさぎ)・室内用いわき絵のぼり(手描き武者のぼり) 辰昇作

 

波兎図

—— 跳躍と繁栄を願って。

 

 

 

鯉の滝昇り図(滝登り・登竜門)・室内用いわき絵のぼり(手描き武者のぼり)いわき絵のぼり吉田・絵師 辰昇作

 

 鯉の滝昇り

—— 大願成就を願って。

 

 

 

風神雷神図・室内用いわき絵のぼり(手描き武者のぼり) いわき絵のぼり吉田・絵師 辰昇作

 

風神雷神図

—— 厄除けと守護を願って。

 

 

 

絡み獅子図・室内用いわき絵のぼり(手描き武者のぼり) いわき絵のぼり吉田・絵師 辰昇作

 

 

絡み獅子図

—— 守護と魔除けを願って。

 

 


 

 

5|ご感想

 

—— 実際に作品をご覧いただいた方からは、


「手描きならではの筆の迫力に圧倒されました。

親戚一同、皆で見入ってしまいました」

「写真では伝わらなかった迫力に、思わず声が出ました」

 

というお声も寄せられています。

 

画面では伝わりきらない筆の躍動。

実物をご覧いただいてこそ、感じていただけるものがあります。

 

 


 

6|新たな図への挑戦

 

—— 江戸期の絵のぼりに学びながら、

現代の空間にふさわしい図を探り、

新たな作品を描き続けています。


伝統を礎に、

これからの節目にふさわしい一枚を、

描き続けています。

 

 

▽ 新作制作中の動画

 

 


 

 

 節句祝いに絵のぼりを飾る理由

 

 

1|絵のぼりの起源

 

—— 戦国の世に掲げられた旗指物。

その系譜の先に、節句の絵のぼりがあります。

 

戦国合戦の旗指物。歌川貞秀の錦絵の合戦図より(部分)。 いわき絵のぼり吉田蔵

 

戦国時代の旗指物

歌川貞秀の合戦図錦絵

絵のぼり吉田蔵

 


 

2|平和な江戸時代に広がる

 

—— 戦の旗は、平和の世にあって祝いの旗へ。

江戸時代には、

初節句に掲げられる絵のぼりとして広まりました。

 

北斎の浮世絵にも描かれたその風景は、

かつて日本各地で見られた光景です。

 

武家文化と町人文化が交わる中で、

絵師たちは節句のための図像を描きました。

 

祝うための絵。

願いを託す旗。

 

それが、絵のぼりです。

 

「絵のぼりを飾った景色」引用:五月の景(葛飾北斎/1805年)より

 

絵のぼりが飾られた景色

引用:五月の景(葛飾北斎/1805年)より

 

 


 

 

3|いわきに受け継がれた系譜

 

—— 福島県いわき市には、

江戸初期から節句幟の文化が続いてきました。

 

文献には、磐城平藩主・内藤義概が

節句に絵のぼりを掲げることを推奨した記録も残ります。

 

武家文化と絵師文化が交わる中で育まれた

いわきの絵のぼり。

 

その流れを受け継ぎ、

一枚一枚、手描きで制作しています。

 

初節句という節目に、

ご家族の願いを託す一枚として、

世代を越えて残る祝いの旗を描いています。

 


※本年の初節句制作も承っております。

お届け時期につきましては、お気軽にご相談ください。



 

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