最近は毎日自分の設計に没頭し、建築のことしか考えてなかった日々を送っている。

 

 住宅設計課題に移ってから二週間目、月曜日のエスキスで自分が考えた初期の案を先生に見てもらい、ずっと意識していなかった問題にようやく気づいた。

 

 危ないところだった。

 

 締め切りまで二週間があり、また時間の余裕がある。everything is under controlのだ。初めての設計課題なので絶対うまくいかないと確信している私はそれなりの覚悟ができている。にもかかわらず、昨日の自分が完璧だと思うような設計は今日の自分に否定され、設計案を見直すのは思ったよりつらかった。

 

 ここまで一人で黙々と考えるうちに、時間の推移とともにアイデアもテーマも自分がコントロールできない方向へどんどん変わっていく。こういう問題に遭遇したのは私だけではない。建築の造形が最初から最後までほぼ変わらないが、コンセプトがずっと変わっている人がいれば、私のような、コンセプトとテーマがずっと変わらなかったが建築の造形が大きく変容した人もいる。最初に考えたことと最後に出来上がったこととは全く別物だ。実際の設計課題をやることで建築において様々な「分断」を実感した。

 

 水曜日は都心部にある画材店で材料を購入した。私が考案した建築は極めて複雑なのでいち早く製作段階に移ったほうが良いと思いつつ次の日の木曜日に学校のレーザー加工機で色んな材料を切ってみることで経験を積んだ。データの扱い方について二年生の先輩からいそいそ教えていただいた知識も、最終模型の製作に役に立った。

 

 今週の金曜日に、重要な部分である平面図をようやく決まった。そうしたら建築は完成と同然だ。ほぼ二時間だけでSketchUpで立体化することができた。決して完璧とは言えないがと分かっているが、諸要素を考えたらここで手を止めるのは最善策だ。

 

 締め切りは来週の土曜日、頑張るしかないんだ。

 

 

 (今週日曜日の朝はいつも通りにブログの美大建築シリーズ1-11更新する予定だったが、明治大学に開催された学生設計優秀作品展に見学に行ったので諦めざるを得なかった。(0702/2023))