駒大、理事長を解任 資産運用で154億円損失
asahi.com 2008年12月19日3時4分
http://s03.megalodon.jp/2008-1219-0915-03/www.asahi.com/national/update/1219/TKY200812180389.html
駒沢大学(東京都世田谷区)が資産運用で始めたデリバティブ取引で約154億円の損失を出した問題で、同大は18日、臨時理事会を開き、宮本延雄理事長を解任した。巨額の損失を出した経営責任を問われた。また、総長、学長ら4人の常任理事も辞意を表明した。
大学の資産の運用に関する失敗で、トップが解任される事態は、極めて異例だ。
このほか、理事会では、取引相手の外資系金融機関側を提訴すべきだという意見が出され、議論されたという。
駒大は昨年7月以降、三つの金融機関と「通貨スワップ」などの取引を始めたが、金融危機の影響で評価損が拡大、今年10月末の解約処理などで154億5千万円の損失を出した。
同大の昨年度末の資産総額は約940億円。現金預金は127億円だった。同大は「毎年の返済は減価償却額の範囲で可能であり、教育や研究への影響はない」としている。
大学も学校法人とは言え、ひとつの企業体ですからね。
でも「営業外収支」でこれだけの赤字とは…。
たしかに一般企業ならば、引責辞任も然るべきというところでしょう。
学校の収支報告って、普通の株式会社と違ってあまりオープンにされないので、これまであまり話題にならなかったですけど、これが普通の株式会社と同様に株主総会とかあったら、もっときちんとした監査などで、被害も多くはならなかったんじゃないでしょうか。
大正大学でも148億円の含み損があるそうですし。
このニュースで、多くの大学が資産運用を投資部門に割り当てているということが出てますね。
左の表(クリックで拡大します)を見ると、その立正大学、明海大学、武蔵野大学、そして愛知大学が資産運用による経営の依存度が突出しており、武蔵野大学にいたっては、20%を資産運用に頼っているという数字が出ています(資金力としては、この表にランキングされている大学の中では最下位だというのに)。これも学生数の減少により、本業での収入が低減している事が大きな理由だと思うのですが、それにしても投資運用会社じゃないんだから…。
日大が資金力で断トツなのは、さすがマンモス校ですね。
(表は東洋経済新報社のニュース
より引用)
http://www.toyokeizai.net/business/strategy/detail/AC/1edfd1dd5f66441638de38ea6fc81e31/page/1/
ダイヤモンド社のサイトでも、この件について記事
( http://diamond.jp/series/yamazaki/10057/
)がありましたが、そこで指摘されているのが
そもそも日本の学校には、ハーバード大学の基金のように運用の専門家がいるわけではない。経理担当者、そしてその担当者の上司が判子を押すためにいる程度であり、自分で運用計画を立てたり、商品選択をしたりするような専門的な能力があるわけではない場合が殆どだ。自分で運用を考えるわけではないから、「そこそこのリスクでいい利回りです」と取引金融機関に提示される「案件」を検討するという受動的な姿勢になってしまう。銀行の窓口で、毎月分配型の投資信託セールスに引っ掛かる高齢者とそう大差がない。
駒澤、立正の両大学に訊いてみたいものだが、運用担当者は、たとえば、取引していたデリバティブのプライシングを計算して、実質的な手数料を割り出すようなことが出来る人たちだったのだろうか。そうでなければ、金融機関側から見ると、利鞘の抜き放題だ。また、損失に至った運用商品は、大学側が自発的に思いついて買ったものなのか、それとも金融機関の「ご提案」を受けて、検討したものだったのか。
詳しいことの分からない担当者が受動的に案件を検討しただけという推測が当たっているのであれば、そもそも、両大学は、100億円単位のお金を運用できる体制を、人材面でも、管理体制の面でも、持っていなかったということだろう。
セールスする側からすると、学校法人は、ごく少数のキーマンを落とすだけで、言いなりにしやすい極めて営業効率のいいお客様なのだ。金融機関のファンドマネジャーのように世間ずれしていたり、接待(受ける方)に関するルールに縛られていたりもしないから、絡め手からの攻撃(接待)も効率がいい。
ということ。
たしかに低金利で「預貯金より投資」という言葉が出て、こっちの方が利回りはいいよという話がありますが、
元本割れというリスクを考慮しているのでしょうか。よくある話で「自分は大丈夫」と思ってないでしょうか。
ましてや、これは個人資産でははないから、自分の財布は痛まないわけですからね。
(どっかの官僚や国会議員達と同じか…?)
専門の投資運用担当者がキッチリと市況を見ながら運用しているわけではなさそうですし、
経理部とか財務部の役職者がやっているんだとしたら、甘すぎですね。
この記事のように、それこそいいカモですよ。
それだったらいっその事、経済学部や経営学部の講師陣でPT作って運用したほうが、
よっぽど効果的じゃないのでしょうか。
先日も保育園を運営する企業が、不動産運営が元で倒産したというニュースがありましたけど、
学費等だけでは利益が足りずに大学運営に支障が出るなどで、
(必要に迫られて)本業以外に手を出すのももちろんかまわないことですけど、
これがもとで大学が倒産…なんてことになったら、
ただでさえ、こんな大不況の世の中で、学生達に何と申し開きするのでしょうか。
やけどをしない程度にしておかないと。
さもなくば、本腰据えた体勢で取り組まないとダメですよ。
主婦のお小遣い稼ぎじゃないんだから…。
