股関節をコントロールできている人と股関節がやわらかく見える人 | 股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

骨盤後傾から骨盤をおこし股関節を超なめらかに。体幹と四肢を連動させ動きの質を追及する。運動とは人の重心が移動することである。運動を成立させるべく構造動作理論(Anatomical Activity)に基づくトレーニング方法と身体観察について綴ります。

7月の構造動作トレーニング・東京教室「 “超”スムーズな動きを作る 〜 股割り入門教室 」は、股関節の屈曲運動を実習した。脚を高く上げる、脚を大きく広げる、など股関節の運動がやわらかく見える人は多いが、実際に股関節をコントロールできている人との違いが難しいようだ。股関節をコントロールできているかを検査するのには、股関節の屈曲運動をしてみる。
 

 
股関節の運動がやわらかく見えるが、股関節をコントロールできていない場合は、身体を故障する確率が高い。特にバレエダンスのような、股関節の可動域を大きく使う種目の場合は、その傾向がある。股関節が硬い人は、とりあえず大きな開脚ができればよい、と考えがちだが、筋肉が作用していない股関節のやわらかさは、コントロールができず実戦向きでないということを理解したい。
 
 
股関節に作用する筋肉が働いていない場合は、お尻や太ももの筋肉に弾力性、張りがない。それから、ヒップジョイントに位置するお尻のくぼみを確認できない。股関節の屈曲運動をおこなうときは、骨盤のトライアングルベースをセットしたポジションからスタートする。
 
 
股関節屈曲運動は、脚を固定し、股関節から骨盤、体幹を屈曲する。これはシンプルな運動なのだが、難易度が高い。股関節屈曲運動の難易度を高くしている理由として、腰椎をメインに動作をおこなってしまうことや、脚を固定することができず大腿を内旋させてしまうことがある。
 
 
股割りは、股関節を外旋、外転で開脚固定し、股関節の屈曲運動をする。股関節に作用する筋肉についての理解がないまま、力を抜いて開脚可動域を拡げてしまった人が多い。筋肉は収縮をすることで力を発揮し、関節を動かす仕組みになっている。まずは、股関節の屈曲運動を身体に身に付け、股関節をコントロールできるようにしていくことが大切だ。