股関節内外旋、自分の何ができていなかった事に気づく時 | 股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

股関節が硬い 徹底究明!中村考宏の超スムーズ股関節回転講座

骨盤後傾から骨盤をおこし股関節を超なめらかに。体幹と四肢を連動させ動きの質を追及する。運動とは人の重心が移動することである。運動を成立させるべく構造動作理論(Anatomical Activity)に基づくトレーニング方法と身体観察について綴ります。

自分ができていなかった事に気づくときは、自分ができていなかった事ができるようになったとき。できるようになって、はじめて自分の何ができていなかったのか、を実感する。
 
股割りに取り組み始めた頃、歩いているときに右の股関節の動きを感じ、自分が右股関節を動かせていなかった事に気づいた。当時は、強引な股割りをしていたせいで、股関節の丸い輪郭にそった関節痛をともなう痛い気づきだった。
 
股割りに取り組んでいても、それが正しくできているかわかりにくい。私の場合は、歩行動作で股割りに取り組んだ成果を確認するようにしている。当時は、右の股関節を動かせていなかった事が印象的で、左の股関節についてはノーマークだった。ところが、歩いているときに左大腿骨を軸として内外旋する動きを感じ、自分が左股関節を動かせていなかったことに気づいた。股関節以外にも、歩いているときに膝のお皿(膝蓋骨)がコロコロと動きはじめて、膝関節を動かせていなかったことにも気づいた。
 
結局、私はできていなかった事が多く、未だできていない事と向き合っている。もし、私がすべてできてしまっていたとしたら、股関節の仕組みを実感するチャンスがなかったかもしれない、と思っている。股関節の内外旋は、大腿骨を軸として回転する運動だが、できていない場合は外旋のポジション、内旋のポジションというように形で理解し、動きにつながらない。股関節の内外旋が循環するように股割りのロールオーバーで内外旋の切り替えを実感したい。
 

▲カラースケッチ解剖学 嶋井和世 監訳