アメリカでは就活はない? | ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「東京編」

ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「東京編」

ロンドン・東京そしてNYといつの間にかいろんなところを転々とそしてまた東京に。海外なんて全く興味なかったし今もないという予想外の人生でした。今は東京に戻りしばらくお休みしていましたが少しずつ再開してみようかと思ってます。よろしくお願いします

日本の就活は悲惨なシステムだ。と嘆く人は多い。きっとアメリカやほかの国はもっと楽に違いない。こんなに厳しいはずがないという意見/嘆き/恨み節をよく目にしたものだ。最近は労働市場がタイトになっているからあまりこの手の話は聞かないが、また景気が悪化すると出てくるであろうことは容易に推測される。

実際どうなのだろうか?過去にもいくつか記事を書いたが…(アメリカでも若者いじめ!?  )たとえばアメリカでは長期インターンを行ってある程度即戦力と認められないと就職できないらしい。またインターンで社員にコネを作る、あるいはコネがないとそもそもインターンができないということも多いらしい。そして上で紹介した過去の記事にもあるように卒業してもすぐに就職できない(逆にこっちのほうがいい場合もあるが)ことも多い。実際、欧米の若年層の失業率はとんでもない数字である。

全然楽そうじゃないなあ…。と僕なんかは思うわけである。しかもアメリカの有名大学はバリバリ勉強しないとだめだからインターンに勉強にと…。遊んでいる暇、人生のモラトリアムなんて過ごしている暇はないわけで僕は正直、3年生の後半から周りに合わせてやればいい日本の就活システムのほうが学生にも企業にとっても楽だし、効率的だと思うわけだ。

前置きが少し長くなったがブルームバーグにこんな記事が出ていた。

就職の準備は早ければ早いほど安心-米大学の新入生

  12月2日(ブルームバーグ):米スタンフォード大学に通うローラ・チャンさんは11月、履歴書をうまく仕上げるためのアドバイスを受けようと同大の就職指導室に立ち寄った。チャンさんはまだ1年生だ。

 

米国の大学では、就職指導室はもはや卒業を控えた4年生だけのためにあるのではない。スタンフォード大同様にプリンストン大、カールトン・カレッジ、ミシガン大も新入生を対象とした就職指導サービスの提供を開始した。

 
 

大学の就職指導サービスの需要拡大の背景には学生の雇用に対する不安の高まりがある。プリンストン大では昨年、1年生の64%が就職指導室を訪問した。この割合は10年前には10%だった。(ブルームバーグより引用)


ということらしい。なるほどどこも就職事情は大変らしい。記事内にあるように10年前よりはるかに就職指導室を利用する1年生は増えているらしい。


たぶん、日本も年々就活が大変になっているのは間違いなくこれはひょっとしたら世界的傾向かもしれない。いや、たぶんそうなのだと思う。


なぜだろうかと考えると、やはり格差の拡大が背景にありそうで、最初にできるだけいかにいい職に就くかでその後の収入がまるで違ってしまうということなんじゃないかと思う。昔はあったような中流階級の職が減りトップか低所得かということが明確になってきているからではないだろうか。


もちろん、先進国ではどこでも経済が停滞し企業の採用姿勢が以前に比べて厳しくなっているというようなことも理由としてはあるのだろう。


こういう事例を見てもべつに日本の就活っていうのは非効率なシステムでも何でもない。就活のせいで勉強できないなんていうのは甘っちょろいいいわけなんじゃないかと思うわけである。