みんなが大学へいくことが正しいのか? | ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「NY 編」

ロンドンで怠惰な生活を送りながら日本を思ふ 「NY 編」

ロンドン・東京そしてNYといつの間にかいろんなところを転々と。海外なんて全く興味なかったし今もないという予想外の人生ですがそれでも少しでも何かを伝えていければと思っています。よろしくお願いします


以前、紹介したシカゴ大学のベッカーのブログから。前回(教育と発展は教育と途上国に関する議論の部分だったが、今回は教育と先進国に関する議論の部分。まずは要約

http://www.becker-posner-blog.com/2010/09/education-and-innovation-in-developing-countriesposner.html


技術革新の進歩によって高いIQと高い教育レベルを持った人はますます恩恵を受けている。それどころかマーケティングやマネジメントといったハイテクではない分野においても高いレベルの知性が求められる時代になっている。


さらに、そこそこのIQの人も教育による恩恵をより受けているし、最低レベルの教育も勤労習慣や知識への敬意、単純なコミュニケーション力を育てる上で重要だ。


ただし、先進国では高い教育を授けることによるリターンは減少しているように思える。なぜなら人間の能力には限界があり大学教育のような高等教育を受けてもついていけない人もたくさんいるからだ。もし、高校教育でもっと高度なレベルのものが提供できたならば大学の数はもっと少なくてもいいはずだ。さらにいろんな労働において専門化が進んでいるので、もっと職業訓練的な教育を行うべきだという議論もある。


これも現代の先進国においては難しいテーマだろう。イギリスでも日本でもそうだが、みんながより大学に行くようになり大学卒ということの価値は減少している。その結果、大学を出たのに大卒じゃなくてもぜんぜんいいような仕事に就くということになるか、「そんなのいやだ」ということでフリーターやニートになってしまうわけだ。


個人的には解決策のひとつは大学の授業料をもっと上げることであり、そのためにトップクラスの大学以外への補助金はカットしてしまうことだろう。


そうすれば、大学に行く必要がないのになんとなく大学に行くという人は大幅に減少するはずだ。彼らが大学でバイトと遊びと就活で無駄な時間をすごしている間に働くようになればそのほうが社会にとってもそういった人達にとってもハッピーな結果を生むだろう。


もちろん、優秀な学業の成績を収めた人たちには無駄な補助金を削減した分を財源として今以上に大胆に奨学金を払えばいい。そのことによって貧しいから大学にいけませんでしたという事態は防げるだろう。


また、そうやって高いお金を払って大学に行くほうが当然懸命に学ぼうとするはずだ。


もっとたくさんの人を大学に!そしてその結果就職できなかったからなんとかしろ!大学までせっかく出たのに!と言っている人たち(政治家も学生も官僚も)はなんか方向性が違うように僕は思っている。


そもそも高校生の勉強時間とかもかなり減っているというし。高校レベルの授業内容を理解せずに大学に入っている人たちも多いという。要は昔の中卒・高卒レベルの知的訓練しか受けていない(もしくはそもそもその程度の知的能力しかない)大学生が急増しているわけだ。肩書は大卒でも中身は昔の中卒・高卒と大して変わらない。当然、高いスキルなど持っていないから大卒にふさわしい仕事につけないし、実質的に価値のない大卒の増加は高いスキルを必要とする職を増やすこともない。


その上、選ばなければ職はあるというのに(人手が足りないから外国人労働者に頼らざるを得ない職種も多いというし中小企業の有効求人倍率は4倍とか。)中身は中卒・高卒なのに大卒並の仕事や待遇を要求するのだから就職できるわけがない。


もちろん、大学に行くのは各人の自由だ。けれどもそこに国民の税金がつぎ込まれていると考えれば恐ろしい事態だし、俺は大卒なのになんで就職できないと不平不満を撒き散らして政府に対応を求める姿は害毒以外の何者でもないだろう。


究極的には景気が悪いから就職口がないだけだ。今、景気が回復してきている。労働市場は大体遅行するから、今後景気が大きく落ち込まなければ1,2年後には循環的には就職市場も大分改善するだろう。


一方で大企業はどんどんグローバル化しているから、大企業正社員という就職口は構造的に減っていく傾向にはあるだろう。しかし、それって考えようによっては大企業正社員などという型にはまった以外の生き方も増えるわけだからいいことのようにも思う。


ま、結局はこの分野も市場に任せていくというのがただしい方向性なんだと思う。政府が無用な救いの手を差し伸べることは何の助けにもならない。


※中卒・高卒と書いたが、決して蔑視しているわけではない。中卒・高卒で覚悟を決めてまじめに働いている人のほうがよっぽどか文句ばっか言っている大学生よりも尊敬できると思っているし、ビジネスと学歴は必ずしも関係ないとも思っている。そのあたりは誤解しないでいただきたい。


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