http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20101028-00000002-mai-pol
<高額療養費制度>自己負担上限額の見直しで新試算…厚労省
高額療養費制度という制度がある。
意外と知らない人もいるんじゃないだろうか?1ヵ月の治療費が100万円を超えた場合の自己負担額が3割ではなく所得に応じてさらに割引にされるという制度だ。
個人的にはいい制度じゃないかなあと思っている。虚偽や過剰通院で月に100万円にも治療費が上るとはあまり考えられないのでモラルハザードもおきにくいし、おそらく重病で困った状態に陥っているのだろうからそれを救済することができるからだ。(もちろん本来は自己責任で備えるのが原則だしそうあるべきだとは思うが、他の変な福祉制度にくらべればよっぽどか理解できると思っている。)
現行では800万以上の世帯収入の人は15万円を210万から800万までの世帯は8万100円を210万以下の世帯は3万5400円が自己負担の上限。
しかし、民主党政府は800万以上の所得の人の自己負担額の上限を現行の15万円からさらに引き上げ、一方で所得が210万円から300万円の人の負担額を現行の8万100円から引き下げようとしているようだ。
また金持ちいじめかという気持ちも強いが、そういう批判は今日はおいておく。
しかし、年収800万というと裕福だなあと思えるかもしれないが、おそらく大企業のサラリーマンなどで東京に住み子供も2人くらいいるというような世帯が多いのではないだろうか。そうすると可処分所得は実は少なく、家のローンなどもあり子供の教育費も結構大変な時期だという可能性も高いだろう。
一方で210万から300万というと低所得のようにも思えるが、たとえば、それなりの企業に勤務していたり公務員の20代前半とかで地方に在住し会社の寮なので住宅費もほとんどかからず可処分所得が実は結構多いという可能性は考えられないだろうか?
もしくは所得自体は少ないものの資産家という場合もないわけではないだろう。
もちろん、個人のそこまでの細かい事情を調べることは政府には無理だし膨大なコストが発生するから仕方ないのだが、実はこの改革はより公平性を求めているようでそうではない可能性があることがわかる。
しかしそれ以上に問題なのは・・・。
低所得者でも体が弱いことを自覚し、毎月厳しい中から民間医療保険に入ってきた人もいるんじゃないだろうか?
それから高所得者の中にもこの制度の存在を知っていて医療保険に入らないまま結構年をとってしまったという人もいるだろう。
そういった人たちにとっても不平等な制度変更だろう。
しかも、このように政府が簡単に制度を変えるならば、何が起きるだろうか?
今度は年収600万でももっと払わされるようになるかもしれないと思って心配だからと民間医療保険に入る人が出てくるのではないだろうか?
もしくは200万ー300万の所得というと20代の若者が多いだろう。おそらく彼らの多くは所得が300万を超える日はそんなに遠くない。彼らの今の上限は3万程度かもしれないが、そのうちに8万になる。医療保険は若いうちに加入したほうが有利だから、いずれにしても将来心配だからと医療保険に入る人も多いだろう。
そうすると政府のそういった恣意的な行動が非効率を生み出しているということになり、このせっかくの高額療養費制度をかえって安心できない制度してしまっているかもしれない。
こういう制度はクリアーで永続性がきっちり国民に見えないと安心感を与えることができない。だから、財源の問題もそうだけれどもそれ以上にこのように安易な弱者救済の発想で制度をいじくるとかえってみんなが安心できなくなり非効率を生み出す可能性が高いことを民主党は認識しておくべきだろう。
そして、僕自身もこんなことするんだったら民間医療保険の額をもうちょっと増やしておこうかなあと思いはじめている。
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