『先生、大事なものが盗まれました』 | えにーの読書感想文

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読んだ本の説明や感想なんかを書いていきます。主にミステリーや歴史・皇室関係についてが多いと思います。
未読の本の内容を確認する際にも参考になれば幸いです。



『先生、大事なものが盗まれました』

北山 猛邦、講談社タイガ、2016年



『あなたのだいじなものをいただきました。

怪盗フェレス』


凪島なぎのしまに3つしかない高校のひとつ、灯台守高校に入学した神灯しんとう雪子、御盾みたて高校、通称『探偵高校』に入学した千歳 圭、黒印こくいん高校、通称『怪盗高校』に入学した小舟 獅子丸の幼なじみトリオ。


千歳の学校で出された課題を手伝うことになった雪子と獅子丸は共に、伝説の怪盗フェレスからの署名入りのカードが残されていた事件の解決に動き出すことに。

ギャラリーに木彫りの像がひとつ置いてあるだけの空間で、何かが盗まれたというのだが、それが何だか分からない。目に見えるものは何も消えていないのだ。


その後もなんの変哲もない場所にフェレスからのカードは続く。事件の背後には、雪子の担任の教師の影も見え隠れして。

「何が盗まれたのか」を描く、連作ミステリー。




   


新シリーズ。


怪盗とはいっているものの、やってることは所謂、特殊能力系。物ではなく、概念といった抽象的なものを奪ったりしていきますが、目には見えないものだし、何を盗んだと具体的に言ってくれないから、まず何をされたのかを推理するミステリー。

そういう意味では新しいかも知れません。


そして雪子の担任の先生の秘密や過去にも迫っていきます。先生の盗まれた大事なものとは。

次回に続く。