『スノーホワイト』
森川 智喜、講談社文庫、2014年
「もっと邪道!鏡に真相を聞くなんて、探偵として、もっと邪道!」
生徒たちのマジックで腕時計を消されてさまった気弱な教師、ショッピングモールで自転車を紛失してしまった女性など、次々と事件を解決させていくが、そんなママエに対して私立探偵・三途川 理が牙を剥こうと画策していた。
同じく私立探偵の緋山 燃も三途川の魔の手に落ちる中、グランピーは頼れる兄弟たちに協力を要請する。
もう一枚の〈鏡〉を手にした三途川の策略に対抗する手段はあるのか。
第14回本格ミステリ大賞受賞作。
白ゆき姫をモチーフにしたようなミステリー。メルヘンちっくなところもあります。
何でも教えてくれる鏡を使って事件を解決していく探偵ママエが、その「正体」故に命を狙われることになり、あの三途川 理が襲いかかります。もう一枚の〈鏡〉を使った暗殺トリックを仕掛けてくるのです。
答えだけが分かってしまうので、何で分かったのかという説明にむしろ苦労することになりますが、その理由付けについても〈鏡〉が答えてくれちゃうという万能っぷり人を堕落させるやつだ、これ。
相変わらずの外道に対してママエと七人の小人がどう立ち向かうのか。