Chapter 2,682〜 -56ページ目

Chapter 2,682〜

非表示にしたものも含めると2,800話くらい?
これ8章。

夕闇滲む風の街

汚れたシャツにも星が降る♬〜

 

熊が出たって田舎町

汚れたシャツには塩が吹く♬〜

 

俺も汗臭いんだろな。

新しい黒のポロシャツなんか着て来ちゃったもんだから「塩が吹く」と言うよりも、脇の下と背中に白いストライプ。モンエナのパッケージみたい。

まぁ、汗かいて働くってこういうことだよ。

この歳になってもこんな撮影やんなきゃならないのは、俺の結果だ。

 

 

今日もまた、こんな田舎町にまで(ってiPhone持ってりゃ当たり前)メールとLINEが追っかけて来る。

 

「昨日kenさんの退職発令通知が出ててびっくりしました」

 

(え。局内通知なの⁈ たかが非常勤なのに?)

 

「ken様、昨日付けでお辞めになられたそうで大変驚いております」

 

そだよー

も、いないよー

ほんで今日から撮影だよー

 

ふーむ。

何度も言うけど、殆どの人が良くしてくれた。穏やかな面倒見のいい職場だった。

でもね、

あそこは無理だ。

「いいタイミングで身体壊した」と思ってるもん。

いや逆か。

だから壊したのか。

 

 

こんな時間(22時21分)だが電話だ。

なんだろう?いくら俺が会社を辞めて、どーせひまだろうと思われてるとしても、

 

来週後半また地方だって。

 

いやありがたいよ。ありがたいんだけどさ、

 

 

 

僅かな夢の名残だと

渇いた心で生き急ぐ

俺達何処かで同じ孤独を

きっと知りすぎてる

 

東京/矢沢永吉

 

いつものことだけどさ、

商人宿泊まり慣れてるし、

どこ行ってもこんなもんだし、

そもそも期待してないし。

宿全体と部屋に、そこはかとなく漂う汗臭さ。

 

拘置所か

 

 

いやそれでもポットと冷蔵庫かあるだけマシか、いや素晴らしいと言わねばなるまい。

コーヒー飲んだら自販機行って来よう。

え。建物内にないの?それすごくない?外まで行かなきゃだめなの?

 

あしゆきもちいぃ〜

 

あついけどー

 

 

俺さ、

こういう所に仕事以外で来る。

女の人と二人で来る。

なんてことはもう無いんだろね。

だからこその、

娘とまた同居なんだろね。

それは最後のご褒美なんだろね。

 

 

なあぁぁんかぁなぁぁ〜

 

 

そりゃ俺が短気起こしてやったことだけどさ、やったことは今でも「あれは仕方ない」と思ってるけど。

でももしそれを抑えることが出来てたらひょっとしたら今でも、

 

昨日、知事名の『辞職承認書』が届き(俺ごとき非常勤に⁈)今日を以て、

無職、ぷー、ニート、駄目な人、引きこもり(これは違う)、ロクデナシ

保険証の無い期間があるのはこの体調でちと心配。

 

 

昨日はメール2通、LINEで長文が1通。

「全力でバックアップするから戻っておいで」と。

ありがたいことだ。

でもさ、

これ以上、迷惑掛けられないよ。

辞め癖が付いたとは思わないけど、仮にまた採用されたとして(任期途中で辞めてるからそれ自体が有り得ない)その職場が『我慢出来る』場所かわからんもん。

一旦冷静になって目線を変えよう、今までの事は置いといて(まーえもこんなこと言ってたなー)

とにかく、

明日の今頃は東北道。

週末まで地方撮影。

気分転換にいいかもね、早速お金になるし。

て、

今日も早速メールが、

「戻る気があるなら声を掛けてください」

ありがとうございます。

よっぽど人、足りないの?

いや、んなことない応募凄いし。

 

はて?

 

 

宿で飲むコーヒーと、パワーバーを数本買って西友のエスカレーター降りながら、

皆さんLINEで退職メッセージくれるから普段非表示の人がわらわら表示されてる、これ非表示に戻さなきゃ。

外に出てもiPhoneちゃかちゃか(危ないって)横断歩道で目を上げると、

 

サングラスの、おへそが丸見えの、上下黒でキメたお姉さん。通りの向こう側を駅方向に歩きながらこっち見てる。

 

 

え?

 

手を振られて、

 

あ。

娘だ。

お出掛けか。

 

行ってらっしゃーいぃ。