◆ 降圧剤の注意点を書こう

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<降圧剤の注意点を書こう>

一般公開するに当たって、注意書きが必要だと思うので書きます。
ここに書かれていることは私の個人的な考え方です。
信用するか、しないかは、読まれた方のお考えにお任せ致します。


その理由を、まずは書こう。

血圧の基準を決めているのは、日本高血圧学会(http://www.jpnsh.org/)である。
左の方に「日本高血圧学会について」をクリックする。
次ぎに、右の上から2番目の「設立と現在の活動状況」をクリックする。
すると、上から2番目に「会員の現況(2009年4月末)会員数 3,336名,賛助会員 28社」という記述が見える。
賛助会員の内訳は分からないので、学会へ問い合わせてみたところ、殆どが製薬会社であるとの返答が得られた。

さて、

賛助会員とは何であろうか?
一般的には 資金提供者 のことを指している。

では、

沢山の製薬会社から 資金提供を受けた学会が 作った基準 とは いったい 誰に最も有利なのであろうか? という、素朴な疑問が湧いて出てくるのである。基準が厳しくなれば成る程、喜ぶのは誰かと言えば、**と**だという結論に至ってしまうのは、私だけでしょうか。

まあ、そういった訳なので、後は皆さんがどのように思い、感じるか です。




180mmHgを越える場合は脳出血の危険がある。

~ これは物理的な圧力負荷による脳の毛細血管の破綻である。


なぜ、180mmHgなのか? 

厳密に言えば185mmHg以上であるが、脳血栓の溶解剤をご存じだろうか?
脳血栓が脳血管に詰まってしまっても、3時間以内であればこの薬剤で溶かすことが可能な場合があるので、よく使われる血栓溶解剤だ。しかし、この薬剤は血栓を溶かす良い事ばかりではない。

素晴らしい薬剤として華々しく登場した結果、乱用されてしまった。脳梗塞であれば、どのような状態状況であろうと使われた結果、発症から時間の経った脳梗塞で痛んだ脳血管から大出血をおこしてしまい、脳内出血(死滅した脳血管の細胞が弱って破綻するため)で死亡する人が続出したのである。そのため、現在では厳しい使用制限が掛けられ、講習会を受けなければ使ってはいけない薬剤なのである。

その厳密な使用基準の中に血圧の項目がある。185mmHgを越える血圧の場合は使用禁止なのだ。これを裏に返すと、185未満であれば物理的な血管の破綻は起きないと考えて良い という事になる。まあ、所詮は人が決めた基準ではあるが、これは学会でも、医療機関でも広く認められている基準だ。ギリギリOKのはずはなく、Safty Zone はある程度設けられているはずである。だから、出血の危険性が有っても185までは安全というお墨付きになのであーる。

でも、いつも血圧が180界隈であれば、気温や運動などで ちょっと変動すれば200を簡単に越えるので、いくらSafty Zoneがあるとしても、やはり少しは下げておきたい。私の患者さんは、余程の自覚症状や合併症がなければ150代は在宅血圧チェックをしてもらうだけとして、薬剤に関しては不問にしています。高血圧の基準に支配されて不安が強い患者さんには、少量だけなら飲んでいいですよ と言って安心させてはいます(下がりすぎれば、即中止)。




高齢者は血圧の下げすぎは注意が必要である。

~ 高い血圧に脳も、全身も慣れているからである(特に長年、血圧が高い人)。

やはり、高血圧の背景というか、生活や社会的な背景を考慮しなければならない。繰り返しになるが、加齢に伴い、老化(劣化)した身体の血の巡りは若者と比べれば滞り気味である。薬剤を無害化する能力も下がっている。だから、薬剤の添付文書にも「過度の降圧は好ましくない」「高齢者は薬が体内に残りやすいので注意」という記載があるのです。



では適度の降圧はいくつなのか?

~ 元の血圧から20mmHg程度下げるのが適度と考えられる。180の人は、取り敢えずの目標を160にしておくことで充分なのだ。あるいは、自覚症状が治まる程度の状態でよいであろう。過度の降圧は死亡率が最大10倍へ上昇するという報告もある。従って、意地でも140-90 mmHg(正常範囲)へ下げる必要は無いのである。

~ 元の血圧が260mmHgというのが、自分が遭遇した過去最高値である。この場合は何とか200を切るように薬剤を考えるが、この様な方はあらん限りの薬剤を繰り出しても下がらなかった経験が多く、それでいて無症状だったりもする。色々な人がいるものだ。


正直言って、適正な血圧というのは、昔ながらの「年齢+90」で良いと思っている。



血圧が下がってフラフラするようなら下げすぎの可能性があります

~ 医師の中には超真面目で正常範囲に収まらないと許せない人がいます。そのような医師に当たった場合は、どんなにフラフラになっても薬剤を減らしてはくれません。医師を説得するか、通院先を変えましょう。



* ◆ 高血圧における日常の注意点を言おう も参照