今日、こんなことがあった。

市の無料がん検診があったので、
受診しにいった時のこと。

待合室の椅子に座ろうとしたら、
隣に座っていたおばさんが
私をキッとにらみ、
自分のバッグを
私が座ろうとした椅子に置いた。

座るな、ってことだろう。
そして、あっちの方にいる友達に、

「早く、早く!
 席取られちゃうから!」

と叫んだ。

あっちの方から
やってきたおばさんの友達が、
私をぐいっとおしのけ
その席に座った。

ふたりで、私のことであろう、

「いやぁねぇ」

と言っている。

カチーン。

猛烈に頭に来た。
あーんだ、てめーっ!と思った。

そして、せっかく腹が立ったので(笑)
感じてみようと思った。

ふたりの隣に座り、心の中で何度も自分に言った。

「腹立つね。
 頭に来るね。
 怒ってるよね」

怒りの中にどんどん入っていった。
私の怒りはピークに達し、
わなわな震えて
こぶしをぎゅっと握った。

そして、怒りを感じているうちに、
目の奥がじゅわぁんとして涙が出てきた。
とても悲しくなった。
ただただ悲しかった。

ああ、私の本当の気持ちはこれなんだ…
そう気づいた。
そして、ただ悲しみの中にいた。

「悲しいね」

心の中で自分に何度も言った。

そうしているうちに
悲しみの感情もうすらいでいった。
すべてが通り過ぎていった。

ま、おばさんたちの態度は、
決しておもしろくはなかったけど。


何が起こったんでしょ?(笑)

小難しい理屈はさておき、
感情はとことん感じてあげると、

「わかってくれてありがとねーっ」

って去っていくんだな。

私達が体験している全ての感情は、
過去に体験したことがある感情の再体験。


目の前の何かが原因で
何かの感情を感じたとしても、
それはただの「引き金」なんだ。
過去に体験した感情が
飛び出すチャンスを狙って、
じゃじゃーん、って
出てきてるだけで。

なんで出てくるか、って、
それは感じてほしいから。
未解決の感情が出てくるんだ。

それをわかった上で、
日々の出来事
そして、そこから生まれる感情と、
おつきあいしていくと、
ふっ…と抜けていく体験をする。



最近、それにハマってて
イヤな感情が出てくると、
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!
とばかりに
それにどっぷり浸かる。




そうやってみて気づいたのは、
今まで自分は
感情を感じているようで、
感じてなかったってこと。

感情のうわっつらだけ
なでるように感じて、
その感情の奥の奥にある本当の感情や、
その感情に込められている想いを
感じてなかったってこと。

その奥の奥のものを
逃げずにとことん感じていくと、
ふっ…と抜ける瞬間が来る。

その時に改めて知るのだ。
感情は自分ではないのだと。

そして、感情は
過去からやってきたもので、
すべての出来事は
自分が見たいように見ているだけで、
過去の感情を出す
引き金にしているのだと。

ネガティブな感情ほど、
とことん感じていくと
その先に大切な自分の、
やぁらかい、まぁるい、大切な心がある。

それに寄り添ってあげる。



あなたのやぁらかい
まぁるい、大切な心も、待ってる。
感じてもらえるのを。



そして。

そんな感情を感じていくと、
そこには「おまけ」がついてくる。

そんな感情を感じないでいることで、
一緒に押さえてしまっていた、
才能だとか、
力だとか、
夢だとか、
楽しいことだとか、
そんなものが一緒に戻ってくる。

本当はみんなひとつ。
ネガティブな感情も幸せな感情も。



自分のかけらに出会ってみる。
つらい感情は本当はやさしい。