心の治療は時代を映す鏡

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 日本支援助言士協会の鶴田です。

 

 

 「野の医者は笑う」心の治療とは何か、

著者 東畑 開人

 

この本は、深刻な内容を軽く、明るく笑える

 

さらに、学術的で深い内容の、おすすめ本

 

です。

 

 

東畑さんは、臨床心理士として病院の精神科

 

で働いていたが、クライアントからたびたび

 

「○○ヒーラー」によって癒された話を

 

聞いて、

 

いったい、心の癒しとか治療って何だろう

 

と医療人類学の問を

 

臨床心理学に

 

応用してみたいと、

 

フィールドワークでインタビュー

 

をし、体験しながら挑んだ傑作。

 

 

○○ヒーラーからスピリチャル系まで

 

癒しを仕事としている人を

 

「野の医者」と呼んで

 

好奇心にあふれ、体当たりで 

 

野の医者の生態を、見極めようと

 

体験していく。

 

「野の医者」にしだいに尊敬の念を

 

抱き、傷ついた人が傷ついた

 

人を癒している現実は

 

臨床心理士の世界も似たような

 

ものであるなど、

 

 

笑とユーモアにあふれ、

 

 

 心を扱う専門家としての

 

自分を見つめなおす作業は

 

ホロ苦さも感じさせ、面白い。

 

 

文章のコミックさもさることながら

 

臨床心理士らしい、客観的な暖かい

 

眼差しに引き込まれる。

 

 

 巷にあふれる「癒しのサロン」は

 

何故か、もの悲しく、うら寂しい、

 

感じでみていた私の偏見を

 

払拭してくれた。

 

 

論理的に、人類学的手法を駆使して

 

インタビューを重ね、体験をとおして

 

「心」をあぶり出してくれた。

 

 

「野の医者は、非公式なやり方で、

 

資本主義の公式な世界をたくましく

 

生きようとする。そのために笑う」

 

 

東畑氏は

 

臨床心理学という文化にかけてきた

 

自分の人生を確かめる行為でもあった。

 


 

何がよくて何が悪いのか、

 

どの治療がよくて、どの治療が悪い

 

のか臨床心理学も分らなくなって

 

いた、しかし学問は

 

そういう揺れの中にある。

 

そういう揺れの中で、粘り強く

 

考え抜くためにある。

 

 

 

魔法も、前世も天使も ミラクルも

 

無し、ただ人の話しに耳を傾ける

 

治療文化だ。

 

 

臨床心理学という文化は「野の医者」

 

の文化より、優れているとは思わない、

 

どの治療が良いかという問いは

ナンセンスだ。

それは生き方の問題だからだ。

それがこの本の結論である。

 

 

ぜひ、ご一読下さい。

 

 

 

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