左派中道連立政権の成立見込み | いまのしゅんかん

左派中道連立政権の成立見込み

 

3月下旬にあった国政選挙から2ヶ月経ち、政権成立まで記録的な長さに及び、デンマークに移住して23年間にして初めて、交渉人が途中で交代したのを見たが、二度変わって、現暫定首相のMette Frederiksenが再び交渉人に指名され、社会民主党、社会国民党、ラディケーレ、穏健党4党の連立政権が成立する見込みになった。

 

一度目の王-党首個人面談で、Mette Frederiksenが交渉人の多数指名を受け、社会民主党、社会国民党、ラディケーレの3党での連立政権を目指したが、左派政党だけでは過半数には達さず、2週間前に中道政党の穏健党がいきなり、右派政党のベンスタ党首Troels Lund Poulsenを交渉人に指名したいと言い出し、左派グループの交渉はストップ、二度目の王-党首個人面談を経て、右派グループの話し合いに移行したのだった。

そしたらこの月曜日に交渉人Troels Lund Poulsenがベンスタ、保守党、自由同盟党の3党で右派政権を作ると宣言し、これまた左派グループよりも少ない少数政権なので、穏健党の支持は必至であったが、昨日、穏健党首のLars Løkkeはこの右派政権を支持しない旨交渉人に伝え、Troels Lund Poulsenは緊急記者会見で右派政権の成立を断念したことを発表、その後、王様に報告しに行き、今日、3度目の王-党首個人面談が行われ、Mette Frederiksenが交渉人になったのだった。

 

右派グループも左派グループも過半数には達してないので、中道政党の穏健党がどちらを支持するかがキーになっていたが、穏健党は前政権のように中道政権の成立を求めており、第一ラウンドの交渉で、穏健党は政権に入れないこと、また極左政党であるEnhedlistenの影響を看過できないとして、左派政権の支持を示さなかった。

しかし、第二ラウンドで、右派グループは国際支援の予算を大幅に減らすこと、また右派政権の支持政党であるデンマーク国民党党首Morten Messerschmidtが、支持するための条件として穏健党は政権に入らないことと、ムスリム人口を絶対増やさないことを挙げ、ムスリムの国会議員がいる穏健党は右派政権を支持できないと表明したのだった。

 

デンマーク国民党よりEnhedlistenの方がマシとまで言ったので、よほどデンマーク国民党への嫌悪が大きかったのだろう。 

 

明日から三度目の交渉ラウンドが始まるのだが、すでにMette Frederiksenは穏健党と一緒に政権を成立させると表明し、Enhedlistenも穏健党も今度は互いに譲歩したいと言っているので、まだしばらくかかるかもしれないが、左派中道政権が成立する見込みである。

 

実は、私たちを警察に通報したコムーネの学生バイトを調べたところデンマーク国民党の支持者であることが示唆され、移民嫌いのバイアスで当局の権力を用いて圧力をかけるという脅威を感じていたし、そもそも党首のMorten Messerschmidtがデンマークでは珍しくトランプとのコネクションを報じられており、ますますデンマーク国民党への嫌悪感が増している時だったので、正直、こういう展開になって心底ホッとしている。

ベンスタや保守党はまだまともでいいけど、それ以外の右派政党や極右政党はキワモノすぎて嫌だ。

 

それに、私が投票したラディケーレが政権に入る見込みになったのも嬉しい。

 

政権成立まで時間がかかっているが、民主主義国家が避けられないプロセスだとも思っている。