生徒・受験生向け【真面目に国語/現代文・小論文】 Produce by 〔オンライン・国語専門塾〕エリート学院四ツ谷
【徹底解説】現代文へのアクセス[基本編]第二問
第2段落を読んでいると、途中から訳分からなくなったのですが……
多くの大学受験生に使われている現代文問題「現代文へのアクセス(基本編)」。
本体の解説でも十分ですが、プロ講師ならではの切り口でこちらの問題集を解説していきたいと思います。
練習問題・第2問ですが、難易度はそれほど高くはなかったかと思います。
ただ問四の空欄補充問題で少々苦労した方もいらっしゃたのではないかと思われます。
この問四の空欄補充問題にもつながる第2段落の分析がこの練習問題・第2問の大きなポイントでしょう!
ではプロ講師ならではの切り口でこちらの第2段落の分析並びに問四の空欄補充問題を徹底解説していきましょう!
1 第2段落は前半部と後半部に分かれる
第2段落15行目の「そのことはともかく」というコトバに着目しましょう!
「そのことはともかく」とは、
・その事はひとまず考慮の対象からはずすとして
・そのことはおくとして
という意味の言葉ですので、ここの部分で前半部と後半部の切れ目が生じます。
※前半部の解説は今回は省略させて頂きます。
2 第2段落の後半部を分析してみよう!
第2段落15行目の「そのことはともかく」のあとに、「われわれはこの事実によって空欄甲。」という一文が続きます。
そのあとの「というのは」というコトバに着目してください!
「空欄甲の次文の冒頭に『というのは』というコトバがありますが、『というのは』というコトバはどういう働きがありますか?」
「えっと、、、『理由(原因)』を表すコトバですか?」
「その通り!空欄甲の次文に、空欄甲の『理由(原因)内容』が来ていますよね。
では、その理由はどこまでですか?」
「えっと、、、20行目の『……からである』までです! ものすごく長いです」
「その通り! 5行1文のものすごく長い理由(原因)内容が来ていますね」
「では、その20行目以降にある【逆接語】を発見できますか?」
「はい、21行目の「けれども」と「ても」です!」
「その通り!
長い理由(原因)内容の後の『論』は、
『「ウシ」なることばがない社会の人は、それがあるわれわれとは、ウシを見るワクに異なるものがあるであろう』
ということになりますね。」
「はい!」
「では、空欄甲と次文の『というのは』以下の文はどのような関係になりますか?」
「空欄甲の理由内容が来ているので【因果関係】になります!」
「その通り!
その長い理由(原因)内容の文と、その後の文はどのような関係になりますか?」
「理由内容の後の『論』なので、これも【因果関係】になります!!」
「その通り!ということは……空欄甲の結果内容aと理由内容の後の結果内容bは……???」
「あっ、つながる 例題Dで勉強した【同じような内容の「言い換え」に注意してみよう】のポイントだ」
「その通り!さん、力がついてきましてね!!!」
上記の分析を図式化すると以下の通りになります
【結果a】
(そのことはともかく)われわれはこの事実によって空欄甲。
↓
【原因(理由)】というのは……からである
↓
【結果b】
「ウシ」なることばがない社会の人は、
それがあるわれわれとは、
ウシを見るワクに異なるものがあるであろう
3 上記を踏まえて、問四の空欄甲を解答してみよう!
【結果a】第2段落15行目の「われわれはこの事実によって空欄甲」の箇所と、
【結果b】第2段落20行目以降の、【逆接語】の後の「『ウシ』なることばがない社会の人は、それがあるわれわれとは、ウシを見るワクに異なるものがあるであろう」
が【結果】内容という点でつながりますね(同義反復)。
以上の点を踏まえて、選択肢を吟味すると、
「ウシ」のコトバのある/なしで、ワク(見方=思考)が異なるという点から、
エ「思考と習得することばとが、密接な関係にある」とするエが正解になります。
※その他の解説等につきましては、本書(「現代文へのアクセス(基本編)」)の「解答・解説編」をご参照ください。
まとめ
次につながるポイント ~「友達」の友達は「友達」!?~
今回は、図のように【結果a】と【結果b】と【同義内容の反復】という点でつながりました。
【結果a】
(そのことはともかく)われわれはこの事実によって空欄甲。
↓
【原因(理由)】というのは……からである
↓
【結果b】
「ウシ」なることばがない社会の人は、
それがあるわれわれとは、
ウシを見るワクに異なるものがあるであろう
これは、例題Dで勉強した【同じような内容の「言い換え」に注意してみよう】のポイントを踏まえたものでもあります。
【結果a】⇒【原因(理由)】⇒【結果b】
の場合、
【結果a】と【結果b】とが【イコール関係(同義反復)】になる場合が多いです!
※【注】必ずしも【イコール関係】になるとは限りません
次回は「現代文へのアクセス(基本編)」の練習問題・第3問を徹底解説していきたいと思います。
では、次回の講義でお会いましょう!
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