こんにちは、土井英司です。

 

ビジネス書評に関する連載や単発の執筆依頼、もしくは取材依頼でいつも納得がいかないことが2つあります。

 

1つめは、たとえば推薦書を10タイトル挙げてくれと言われた時、「同じ出版社のものは2つ以上入れないでくれ」などと言われること。

 

直近のビジネス書ベストセラーで言えば、トップ10にSBクリエイティブの本が3冊入っています。(8月・日販調べ)

 

『1分で話せ』(伊藤羊一)

『10年後の仕事図鑑』(落合陽一、堀江貴文)

『大人の語彙力ノート』(齋藤孝)

 

1つの出版社が良い本を連発することってあるのですから、実勢に合っていればいいじゃないか、というのが土井の考えですが、おそらくこれができない理由は広告と意味のない平等主義でしょう。

 

それともう1つは、「現在流通している本を挙げてくれ」ということ。

 

確かに、入手しやすい本を紹介した方が読者に親切、というのはわかります。でも、実際には絶版になっている本が良い本だったら? 装丁やタイトルが原因で絶版になっただけだったら?

(実際、そういう本はたくさんあります)

 

メディアがビジネスの都合や流通に流されてどうするんだ? と個人的には思います。

 

「メディアの仕事は、光の当たらないところに光を当てることだ」と、昔メンターから教わりました。僕がメディアの仕事を愛しているのもそれが理由です。

 

だったら、絶版と戦い、復刊を促すのが本来の姿勢ではないか。

 

そして、出版社も、電子書籍がある現在、絶版にするくらいならなぜ電子化しないのか、と言いたい。読者の不利益を考えず、著者の思いを伝えないで、何が出版社だと言いたいのです。

 

とまあ、若造が生意気を申し上げましたが、本来のメディア業界は、こうした議論を戦わせながら、コンテンツを充実させるものだと思うので、あえて申し上げました。

 

ご一考ください。

 

※こんなことを書いたタイミングで、ちょうど新潮社のTwitterアカウントが盛り上がっていますね(笑)。応援しています

 

 

 

 

       
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