ここ数回は、大河ドラマらしい脚本と好演が続き、それまでメインだったLite大河は、刺身のツマか薬味のようにちょっと添えられるだけ。
とは言え、それはそれでいい味を引き出してくれていました。
ところが今回は、アバンタイトルからLite。本編が始まってもLite。
確かにテーマが人質ですから、犠牲者となるオンナコドモに感情移入しやすいよう、ホームドラマ仕立てにするのはわかります。
しかし、松永久秀ネタを含めてずーっと人質人質で通すのであれば、親子の情や子役の健気さに頼るばかりでなく、人質の意義や覚悟について、もっともっと硬派な演出があってもよかったと思います。
と、ぼやいても始まりません。
LiteはLiteなりに楽しんでいくんでした。
光秀「恐らく足利義昭様に…はっ、足利義昭にそそのかされたのではないかと。義昭は毛利に守られ今も至る所に書状を送りつけているようでございます」
師匠さすがに台詞回しは上手いです。しかし、顔がもうちょい何とかなりませんか?って、ならんわな。
久秀「おぉ、いつ見ても惚れ惚れするのう。このえも言われぬ形。信長はこの平蜘蛛を喉から手が出るほど欲しがっておった。はっ、死んでも渡すものか。はっはっはっは」
キャスティングを工夫しただけあって顔と雰囲気はいいです。でも、台詞回しをもうちょい何とかできませんか?って、できんわな。
光「嫌でございます。私は断じて松寿を手放しませぬ」
芝居が上手いと、迷セリフ「嫌でございます」も心に響きますね。
政職「官兵衛、わしゃのう、良い家臣を持って幸せ者じゃ。わしゃのう、この恩、この恩決して忘れんぞ官兵衛。すまんのぅ、すまんのぅ官兵衛」
殿様にはそんな事を言って欲しいのではなく、織田に反旗を翻すことは決してないと誓って欲しかった官兵衛でした。
※人質(ひとじち)は、交渉を有利にするために人の身柄を拘束すること。または拘束された人。誓約の保証として妻子や親族などを相手方にとどめておくことや、その対象も人質と呼ばれた。歴史上しばしば見られる、国交上の必要に応じて要求される高い身分を持つ人質は、単純な被害者とは言い切れない。人質を送ることは服属を意味するものではない。人質が「保証」の意義をもつことは一般の質(しち)の目的と共通である。人質の立場は、関係断絶の際には生命の危機を含む困難なものとなるが、平時には悪くはないものであった。人質に選ばれるのは主に有力者の子弟であり必然的に将来の指導階級となるだけに、これを厚遇して好印象を持たせることは受入れ側にとっても重要であった。(Wikipediaより)