カクヨム「花嫁を略奪された俺は、ただ平穏に暮らしたい。」

・感想

主人公一ノ瀬新は、結婚式の最中に、藤咲姫乃を海野湊に略奪される。意気消沈する新。その前に姫乃の妹寧々が現れる。彼女は主人公にお弁当を届け始めるのだったという話。略奪された側だけでなく、略奪した側のその後も描かれるが、姫乃は理想が高すぎるお嬢様で庶民の暮らしはできず、湊は後先を考えず、幼馴染の女性もいて。上手くいかないのが、ザマーな展開で良い。最後、寧々と結婚する展開になって良かった。

「ミモザの告白」

・感想

近年疎遠になっていた幼馴染が、突然、女性として振る舞うようになったらどうする？本書は、その疑問への答えを提示しようとする作品。それだけでなく、汐が好きなのは咲馬で、咲馬が好きなのは夏希だという事が事態をややこしくしている。性同一性障害と三角関係の二つが合わさるとここまで考えさせる作品が作れるんだという事に驚いた。女性として振る舞うようになった汐が孤立する姿は、ツラいものだった。最後、汐は、咲馬にキスをしてしまう。しかし、咲馬は汐の想いを受け入れる事はできないし、汐にとって可哀想な展開が待ってそう。

【本漫画感想記】「花嫁を略奪された俺は、ただ平穏に暮らしたい。」／「ミモザの告白」