社会心理学a4-5

テーマ:


社会心理学

a.個人内過程

4、社会的態度

5、認知的不協和実験


今日は認知的不協和実験として入会儀礼の実験を紹介します。


・入会儀礼の実験(アロンソンとミルズ、1959)

何かの団体やクラブに入会するとき、

試験や入会儀礼がある場合があります。

入会儀礼が厳しい場合と易しい場合では、

会への魅力に変化はあるのでしょうか。

入会儀礼はどのような意味を持っているのかを調べた実験を紹介します。


セックスについての討論クラブという

架空のクラブへ女子学生たちの募集を募り、

集まった女子学生たちを被験者として実験がされました。

被験者たちは3つのグループ条件に分けられました。

1つは、申し出と同時に入会が許可されるグループ(統制群)です。

このグループは儀礼も何もなしに入会を認められました。

2つ目は、セックスについて討論するだけの力を確認するためという目的で、

男性の前でややひわいな言葉5個を読み上げる儀礼をするグループ。

そして3つ目は、2つ目と同じ理由により、

ポルノ小説の濡れ場、ひじょうに卑猥な言葉を男性の前で読み上げるグループ。

この3つの条件で入会を決定し、

そのあとすでに会員になっている人たちのセックス討論を

別室から傍聴させられます。

しかし、その内容は動物の生殖行動に関する非常に退屈な内容なのでした。

傍聴後、その討論をどれだけ面白いと感じたかなどを尺度評価しました。


結果、討論の内容についての態度は以下のようになりました。

(高得点ほど好意的評価)

統制群80,2

中程度条件81,8

厳しい条件97,6

このように、入ってからつまらない会であることに気付かされても、

入会儀礼が厳しかったほど好評価をしました。


ではなぜこのようなことになったのか。

それは認知的不協和理論から説明することができます。

入会儀礼を受けたという事実はもう変えることができません。

したがって、変えられる認知はつまらなかったという評価です。

不協和の強さは、厳しい条件、中程度の条件、統制群の順に強いです。

その不協和を解消するために、

厳しい条件であったほど、面白いという認知へと認知を変えるわけです。

「こんだけして入ったんだから」ということですね。

逆に何の苦労もせず入会して、つまらなかったら、

認知的不協和はないのでつまらないという認知のままでしょう。

非常に厳しい試練を乗り越えて入会したのにつまらなかったというのでは、

気持が快状態ではいられないわけで、したがって、

つまらないという評価を面白かったという認知へと変える率が高かったわけです。


このように、認知的不協和が大きいほど

それを解消しようとする動機も大きくなり、

結果的には魅力が大きくなったわけです。

有名な実験におもちゃの実験があります。

それは、子どもにおもちゃで遊ぶことを禁止し、

やぶったら罰を与えると警告するほど、

子どもはそのおもちゃへの魅力を強めるというものです。

認知的不協和理論は、数々の実験によって実証され、

今現在でもそれは正しいとされています。

ふつうならそう考えないことでもそうなることもあるわけです。

日常の中でそういうことを探してみるのも

また見方が変わるきっかけになるかもしれません。


明日からは説得についてです。