SHAME シェイム | 続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

続・237号室 無事是A級からZ級映画列伝

タカによるA級からZ級映画まで、榮級は絢爛豪華な超大作、美級は美しい女優や映像美、死級は禍々しい阿鼻叫喚、出級はあのスターの意外な出演作、イイ級は耽美なエロティシズム、Z級は史上最悪なクソ映画、その全てをレビューと少しの競馬予想と日常の出来事

 

 

 

 

 

『SHAME シェイム』

 

 

 

 

 

2011年 アメリカ

 

 

 

 

 

《スタッフ&キャスト》

 

 

監督 スティーヴ・マックイーン

 

脚本 スティーヴ・マックイーン/アビ・モーガン

 

撮影 ショーン・ボビット

 

音楽 ハリー・エスコット

 

 

 

出演 マイケル・ファスベンダー/キャリー・マリガン/ジェームズ・バッジ・デール/ニコール・ベハーリー/ルーシー・ウォルターズ

 

 

 

 

 

《解説》

 

 

2012年 最も完成度が高く、最も挑発的な衝撃作

 

現代アート界で権威あるターナー賞を受賞、前作「ハンガー」ではカンヌ映画祭でカメラ・ドール賞をはじめ、数々の賞を獲得したスティーヴ・マックイーン監督の最新作

 

監督の前作でも主演を務めたマイケル・ファスベンダーと「17歳の肖像」で注目を浴びたキャリー・マリガンを主演に性依存症の男の生活とその奥に隠された真実を描いた衝撃の一作

 

 

 

 

 

《物語》

 

 

ニューヨークの高層マンションに住み仕事もスマートで完璧でソツのない独身男ブランドン、彼は人とのつながりを持たず、感情を排して生きてきた

 

 

恋をすることも趣味に没頭することもなく、仕事以外の時間は全てセックスに費やしていた、朝起きてシャワーを浴びながらの自慰

 

仕事中もオフィスのトイレで自慰に耽り、夜は同僚と娼婦やバーで知り合った行きずりの女性との一夜限りのセックスを楽しんでいた

 

 

そんな確立した生活を過ごす彼の元にクラブ歌手の妹シシーが転がり込んでくる、恋人にフラれたばかりのシシーは恋愛依存症で困った妹

 

 

シシーは自傷癖、愛を渇望し、激情の塊、ブランドンの上司と出会ったその日にセックスをする始末

 

 

ブランドンは同僚女性マリアンと高級レストランでデート、しかしマリアンの結婚観とブランドンの考えはまったく違った、ブランドンには結婚願望はまったくない、むしろ結婚は無意味

 

 

その夜、バスルームで自慰に耽っていると突然シシーにドアを開けられ大激怒、シシーは謝るも部屋から出て行き、ブランドンは収集したポルノ雑誌やアダルト画像の入ったパソコンまで一気に捨ててしまう

 

 

次の日、仕事中にオフィスでマリアンとキス、そのまま連れ出し部屋でセックスを試みるが出来なかった、娼婦相手なら出来るのに

 

 

シシーが現れてから何もかも上手くいかない、遂にふたりは激しく衝突し、想いはすれ違い孤独を更に深めていく

 

 

 

 


 

《感想》

 

 

今年最初のエロティックな作品はコレ、セックス依存症の兄と恋愛依存症の妹、この2人が一緒に暮らす事になって平穏な生活が脅かされるのです

 

劇中で自暴自棄になったブランドンがバーで女性を口説く強烈なセリフがあるんです、ミニスカートの中に手を入れながら、その後に彼氏にボコボコにされちゃいますけどね

 

 

このブランドンを演じるマイケル・ファスベンダーが凄いですね、そのセックス依存症のブランドンが強烈でした、主に40~50代の男性がセックス依存症となりアメリカには2400万人以上もいるそうです

 

 

それはアルコールやドラッグと同じように快楽に逃げ、深みから出れなくなってしまったようです、ただセックスが好きというよりもう止められなくなるんでしょうか?

 

女性に対して紳士的にドアを開けるのですがそれは女性のお尻を見る為のようで、すべての女性はセックスの対象で朝から晩までセックスのことを考えてます

 

 

意外にも女性にも多いらしいです、聞いた話だと風俗嬢がその仕事を辞めると毎日何人もの男と関係をしていたのでアソコに何も入ってないのが物足りなくなるそうで常に入って欲しくなるそうです

 

ブランドンのように女性相手にセックスもするし、自分でも朝から自慰をするのが日課です、そんなにしてたら体がおかしくならないのかな?

 

 

そんなブランドンの元に恋愛依存症で自傷癖のある妹シシーがやってきます、演じるのはキャリー・マリガン、自ら売り込んでこの役をゲットしたそうです

 

 

これは遣り甲斐のある難しい役だったのでしょう、それにシャワーシーンで全裸ヌードを披露しています、意外にスレンダーではなくてムッチリしたボディでなんかエロかった

 

 

全裸を兄に見られても動じないシシーと妹の裸を見ても動じないブランドン、このシーンだけみても兄と妹の関係を色々と想像してしまいます

 

 

ブランドンの同僚の黒人女性のマリアンを演じるのがニコール・ベハーリーでなかなか色っぽいのですがブランドンは彼女とは一線を超えられないんです、なんか上手くいかないものですね

 

 

地下鉄の女を演じるルーシー・ウォルターズがかなりイイ、毎日同じ電車なのでよく顔を合わすんだけど意識し出した時の表情がエロい

 

 

左手薬指の指輪をやたら見せるので不倫関係に発展するのかと思いきや電車から降りて逃げ出しちゃいます、でもラストにまた顔を合わせて…

 

 

ラストといえばブランドンがアジア系と白人の女性との3人でのシーンはエロかったよ、途中までたいしたことないと思ってましたから、何と言うか欲望の塊となって貪るようなセックスでした

 

でもおいらとしては窓際でするセックスに興奮しました、外にいる人に見せ付けるような羞恥プレイでその興奮度は高いでしょうね

 

 

女の人としたらこれで見られても大丈夫なのかな?、見られることで更に快楽を得られるのかも知れませんね、なんだったら思いっきり露出プレイがあってもよかった(笑)

 

妹がやってきただけで生活が一変してしまうんですね、自分のペースが乱されて平静を保てなくなるのでしょうか?、わかるわ~(笑)

 

 

 

 

 

 

男はセックスに依存していた 転がり込んできた妹の存在が、彼のギリギリの均衡を崩していく、セックスを隠れ蓑に男がひた隠しにする、本当の恥部『シェイム』とは。

 

 

 

 

 

セックスが売りの映画ではないですよ、特に長回しのシーンは本当に素晴らしいです、本当に凄い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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