荷物はほとんど、運び終わった。


そうはいっても俺はベランダでそれをボーっと眺めていっただけだが。


母もママも手伝いに来てくれた。


ママは俺に一言も声は掛けず、笑顔だけを見せる。


『つぐみちゃん!HIROTOの洋服はここに入れるね』と、母が言う。


『はい!分かりました。』と、つぐみが答える。


知らない人が見たら、幸福な家庭だと思うんだろうな・・・


俺はそんな感じでいた。



俺はここに住むことになり、それまでの間、やはり食欲が無く
ほとんど物を口にしていなかった。


俺の病気はこれがある。


神経と体力を両方から責められるようだ。


一段落つくと食事にいくことになった。


土地勘もない場所での食事。



近くの中華屋に入った。

4人で食事をするのもいつ以来だろう?


そうだ、あの時も俺が病気の時だったなぁーと思った。


そう、今の俺は何度目かの病気なんだ。。。