ヒロミと食事をしている。
レストランでもなければ、ラーメン屋でもない、なんでもある食堂だ。
俺は、ここ数日、体調が思わしくなかった。
冬から春への移り変わりの時期で、季節の変わり目は、いつも調子を崩す・・・・
ヒロミは、何でも聞きたがった。
横浜という街の事、俺の生い立ち、なぜここにいるのか?数え上げられないくらい・・・
俺は、ここに全てを忘れてきたのに、本末転倒だ。
しかし、この町を出て事のない、ヒロミにとっては面白い奴がいるくらいの感覚なんだろう。
しかし、俺はヒロミの質問には『ああっ』、『うん』という感じでしか答えなかった。
ヒロミにとっては、可哀想な話だが、俺にもつらい事がある。
そんなやり取りが、会話になっているのだから不思議といえば、不思議だ。
そんな時、ヒロミが『昔の友達が東京へ遊びにおいでよって、電話があったの?』といってきた。
俺は、『そう』とだけ答える。
『変わっちゃったから、久しぶりなんだけど、興味もあるし、でも怖いし、そうしよう?』と、聞いてきた。
俺は、『俺に聞いても分からないよ。自分の事だろ。』と答えた。
『だって、HIROTOは、向こうからきたでしょ、だから聞いてるの。』
『行きたきゃ行けばいいし、行きたくなければいかなきゃいいんじゃない』と答えた。
『相談くらい乗ってくれたっていいでしょ。』と、怒ってるので
『飯代くらいは、おごってやるけど、それは相談する人間を間違っている。』
『なにそれ?』
『いくらですか~』と言う俺。。。
『何で相談乗らないんだよ。このケチ。』
『飯奢ってんだろ、ケチじゃないはずだけど・・』といい、店を出て、クルマに乗った。
ヒロミは、待ってと言いながら追いかけてくる・・・・
はぁ~とため息だけが出てくる俺がいた・・・
ポチっとお願いします。