自炊などほとんどしない俺は、昼間は近くの食堂で食事をしていた。
2年近くになると、俺が何処からきて、何をしているなんていう事は、小さい町ではすぐ分かる。
廻りの目は、仕事もしないで、なんで食べていけるんだという人もいた。
分かっていた事だが。。。。
こんな奴は、奇怪な目で見られて当然だ。
そんな中、夜は店も早く閉まるので、夕食はコンビニが俺の食堂変わりだった。
寒いのが苦手な俺は、雪も降っていないで、クルマでコンビニまで行くことにした。
スキーヤーの他県ナンバーも何台か止まっている。
買物を済ませ、クルマに乗ろうとした時、『ねぇ!』と声を掛けられた。
『なんですか?』と聞くと、
『横浜なの?』と聞いてくる。
『そうですよ』と答えると、
『なにしてんの?』
俺は面倒なので、『スキーに来たんです。』と、答えた。しかし、
『この間もいたよね。見たんだけど。。。』
見てたのか、横浜ナンバーで、この数字の配列は一度見れば分からない奴はいない。
『ここに住んでるんだよ。事情があって。』
『逃げてんの?』
『はぁ?何で俺が逃げてんの?』
『普通に見えないし、わざわざこんなとこに済まないでしょ。普通・・・』
『そうだね。でも、逃げてる訳じゃないから、行くよ。』というと、
『話、終わってないんだけど・・・』と言ってくる。
あんたと話はないんだよ!と、思いつつも
『なに?』と聞く。
『じゃあ、なんでここに住んでるの?』
俺は面倒くささと寒さに耐えれず、『クルマで走ってたらここへ着いたの。それだけの事。じゃあ』
と言って、クルマに乗り込み家路についた。
ああ~
ついてない。面倒な奴だ・・・と思い、食事と食べた。
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