入り口には何の看板もない。
フロントのようなとこに女の人がいる。
母が何やら手続きをしている。
エントランスホールからは海が一望出来、水平線が一直線に見えた。
人は少ない。というより、いないと言った方が近いくらいだ。
『HIROTO!』と、母が俺を呼び、俺はついていく。
ついていった所は、シティーホテルのようなオーシャンビューの部屋だった。
『ここ何?』と、ポッリと聞いた。
『気分転換に良いでしょ?景色も綺麗だし・・・』と、母が言った。
答えになっていないけど、綺麗な景色だ。
でも、この前の施設とは打って変わって、旅行にでも来るようなところだ。
部屋も、何もかも・・・・・
『ここでゆっくりすれば、いいよ。好きなことして』と、ママが言う。
俺は、また、戸惑った。
『わたしも一緒だから、大丈夫だよ』と、つぐみが、また、いった。
後から聞いた話だが、なんとか施設での食事を食べてはいたが、病院食のようで、どうしても抵抗があ
った。そこで、気分転換もかねて、ここに移動したとの事だった。
ここで、新たな生活が始まる。
が、ここで問題が起きることを、まだ、誰も知らない。。。。
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