ここに来て、つぐみを一番困らせたのは、食事だ。



俺の体重は激変している。


ただでさえ、極端な偏食家の俺は施設の食べ物を受け付けない。



そして、食べたくないとと同時に、食べれない体になっていた。


毎日、風呂に入れてくれる、つぐみには、俺の筋肉の落ちた体を見るのはツライ事だ。




無理を言って、つぐみが事情を話、施設の厨房を借り、食事を作ってくれたりもした。


しかし、俺は小さな子供が食べる半分の量しか、口に入れない。



それは、困ったものだと思う。



それだけは、時間が経てば経つほど、体に悪いからなおさらだ。



しかし、俺に変化はない・・・・



そんな時、ママが来てくれた。


『どうなの?』と、つぐみに聞くと、つぐみは言葉を発しない。



『HIROTO!これ!』と言って、袋から何やら取り出した。


それは、プラスティックの容器に入っている、ナポリタンスパゲティーだった。



それは、どこの物かも分かった。


俺の生まれた街の洋食屋のもので、俺の大好物だった。


つぐみは電子レンジでそれを温めに行った・・・




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