ばあさんの亡骸は、家に帰ってきた。
俺は、寝ず通夜の線香を立て続けた。
いろいろな人が来る。
葬式は人の人生を物語るというがホントに凄い人だったんだ。
こんな人に、会えるだけでも奇跡だったんだ。
そして、ばあさんが言っていたようにこの間の弁護士が来た。
遺書の確認をしてくれ・・・というのだ。
俺はなんでだと聞くと俺宛ての手紙があるという。
俺は、中身を開けた。
するとそこには、
『HIROTO、泣くな。前を向け。楽しく生きろ。今日、お前はいろいろな人から声を掛けられるだ
ろう。普通じゃ、会えない奴らばかりだ。お前の事を頼むと書いた。お前が嫌がる顔は目に浮かぶが、
でも、母心として許してくれ。お前にホントにやりたかったのは、金じゃない。人との繋がりだ。人脈
だ。吉川と私が残したホントの財産がそれだ。楽しかったよ。楽しく生きろ。母』
と書いてあった。
ばあさん・・・・イヤ・・・・かあさん・・・
ありがとう・・・・
そして、ホントに凄い人達が俺に声を掛けてくれ、名刺をくれ、何かあったらと言ってくれた。
楽しく生きるよ・・・かあさん・・・と心の中でそう呟いた。
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