ママに、『つぐみとどうなってんの?』と言われ俺は、下をむして、出会いから今に至るまでの事を、
思い出していた。
『久しぶりに来たと思った、つぐみの話でだんまりなの?』
『・・・・・・』
『どうしたんだい。あんたといい、つぐみといい・・・』
『つぐみ、ここにきたのか?』と俺が聞くと、
『うん。2か月くらいまえからかなぁ。』
『なんだって?』と俺が聞くと、
つぐみが来たのは、だいたい二か月前の夜の12時過ぎだったらしい。客が終電で帰り、誰もいないと思ったのだろう。
店に入るなりつぐみは、ママの胸に飛び込み、わんわんと泣いたらし・・・
『私のせいで、私がのせいで・・・』と言いながら・・・
ママが取りあえず席に着かせ落ち着かせると、出したコーヒーを一口、飲み、話し出したらし・・
俺の病気が悪化を辿っている中で、俺はつぐみに電話もしなかった。しかし、あまりにも状況が悪いの
で母が、つぐみに連絡をしたらしい。俺の体、状況を・・・ でも、つぐみは、母に俺のうちに行くこ
とを断ったらしい・・・
ママが何でと言うと、つぐみは、こうなることを薄々、分かっていたという。
なぜなら、病院に行っても悪い所はないし、でも、痛みと言う症状はある事が気がかりで、本やインタ
ーネットでいろいろ調べたらしいそうだ。
その中で、俺の性格、仕事、ストレス、お酒、調べれば調べるほど不安になったようだ。
一緒に住んでいることも、ストレスになるんではないかと思い、出て行ったらしい・・・
私があの時、精神科に連れて行けばこんなことにならなかったのにと、半狂乱になるくらい、ママの前
で泣いて、泣いて、それは凄かったという。
ママが、『HIROTOに会いに行けば?』と言うと、『HIROTOはああいう性格だから、私が行けば、又、気を遣いストレスを感じるから、行けない。』と言う。
『ママ、HIROTOが来てもお酒は飲ませないでって・・・』
もう、吞ましちゃってるから、つぐみに怒られるね、とママが言った。
それからね、あの子、HIROTOは生き急いでる。私が言っても聞かない。だから、ママ、なんとかして・・・
でないと、HIROTO死んじゃうよーと、泣いていたんだとも。。。
俺は言葉にならなかった、会社を辞めろと言ってみたり、松島に行こうと言ったりしていたのは、そういうことだったのか。
あいつ・・・・
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