俺は、つぐみが出ていってからも、検査で問題がないという事で、会社にはいつものように行っていた。
体の痛みも仕事をしていると、どことなくよくなっている様にも思えた。
つぐみは、『シュノミリア』は、戻らず、家の近くの喫茶店でバイトを始めていた。
休みの日や俺が早く終わった時は、近場で遊んだり、食事をしたり、車でドライブをしたりと、
ごく普通のデートをし、楽しんでいた。
しかし、つぐみは体の事は、一切聞かなかった。
聞くのは仕事の事、人間関係など、なんでこんなことを聞くのか、不思議なくらいだった。
『もう一つに、行っていたいなぁー』といった。
『もう一つ?』
『そう!もう一つ。日本三景の最後の一つ。』
『あぁ。そういうことか。松島か!』
『そう、行こうよ!松島!日本三景完全制覇!』
『行きたいけど、今は難しいよ。会社も忙しいし、社長や他の役員とのトラブってんだ。』
『えっ!HIROTO、やめな、そんな会社。会社はいくらでもあるし、HIROTOならどこに行っても、食べていけるよ。ねぇ、辞めた方がいいよ』
と、真剣な顔で俺に行ってくる。
『俺も会社立ち上げた一人だから、そうもいかないよ。大丈夫だよ。落ち着いたら行こうよ。』
というが、
『会社作ったんなら、又、作ればいいじゃん。やめなよ。』
『なんで、そんなにムキになるんだよ。会社作って軌道に乗せるって案外大変なんだよ。部下もいるしさ。大丈夫だから、心配しなくても平気だよ。』
『平気じゃないよ。イヤだよ』と、泣き出してしまった。
俺はどうしていいか分からずに、『ゴメン、変なこと言ったんなら謝るよ』としか、言えなかった。
つぐみは、顔を横に振る。
泣きながら、『HIROTOダメになっちゃうよ』と言われた。
俺は、てっきり、言うことを聞かない俺に愛想をつかして別れるという事なのかと思っていた。
しかし、違った。。。。
その意味は。。。。。
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