朝8時、コンサルタントを除いた全員が社長室にいる。
『社長、この事態は全ての社員が知っているものとして考えてください。』
というと、
『お前、喋ったのか?』と聞いてきた。
『しゃべりませんよ。むしろ、教えられたくらいですから・・・』
俺は、この程度のレベルの話ではない事に悲壮感が漂った。
下の人間は上の人間をよく見ているが、上の人間は下の人間をそれほど見ていない。
その典型的なものだ。
俺は、この数日間で全てが決まるという事を僕も含めて理解しないといけません。融資の件、私的流用の件は、その後の話でしかない。
それを、乗り越えてしまえば、俺は、又、お払い箱だという事は分かっていた。
しかし、逃げ出すわけにもかない。。。
『、彼らもバカじゃない。全てとは言いませんが、何割かの話はします。それは、僕のさじ加減でやらせてもらいます。』
良いとも、悪いとも言わなかった。
イヤ!言わせなかった。
『それから、今ある150万のうち、30万を営業に回してください。』
『何言ってんだ。この金のない時に・・・』と、専務が噛みついてくる。
『いいですね。社長。』というと、『分かった』と言う返答。
専務が、『なんで、承諾するんですか?』と社長とやり取りをしている。
愚問だ。。。社長は、この点については理解しているだろう。この、営業経費の意味を・・・
営業畑で生きてきた人間には分かるはずだ・・・
会社にとって150万なんてないような金だ。今となっては・・・その中の30万が大きくなって帰ってくるような使い方をする事を社長は理解している。
さて、時間だ。。。
昨日、早く帰した効果はいくらか、あるか見ものだと思いながら、営業室に向かった。
ポチっとお願いします。