あれだけ温厚な医院長が、今日はまるで別人のようだった。
別人どころではない。
恐ろしささえ感じるほどだった。
どうしてだろう?
医者なんて、いくらでもいるし、と思う反面、不安もあった。
あれだけ怒られるなんて・・・
正直、ショックだった。
そういえば、病気の事を相談できたのは医院長だけだった。
俺は、自分の病気の事を周りには言わない。
言いたくないといのが本音だ。
世の中で、たった一人、病気の事を相談できる人でもあった。
俺はますます不安になっていた。
そんな、いけないことを、俺はしていたのか?
そんな、大変なことを俺はしてしまったのか?
明後日の病院どうしよう・・・
行くべきなのか?
医院長の言うとおり、理解できないなら他の医師の処へ行くべきなのか?
まったく、どうすればいいのか分からなかった。
トボトボ、歩きながら、その事を繰り返し繰り返し考えている。
そして、答えが分からぬまま、今日という日は終わりをつげようとしていた。
そういえば?などと思える所も考え付かない。
家に帰ってきても、その事が頭から離れず、寝る事の出来ない日となって不安だけが残った。
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