私の実家は、どちらかという宗教的な家だったので、私は子供のときから読経をやらされていた。
東京に出てきてからは、仕事に追われ、久しく読経をはなれておったが、人生の一つの区切りである四十歳ごろから再びはじめ、きょうまで続いている。
だいたい早朝の四時か四時半頃、起床し洗顔をしてから十五分。短い時間だけれども、一日のうち朝晩二回、まったく無心になって宇宙の原理に接するのである。
私も人間だから、これは絶対に大丈夫と思っても、意外にまともなことこからはずれてしまう場合だって多い。ただ、わずかな瞬間だけでも虚心坦懐になって宇宙の原理に添うことを重ねていれば、ある程度まともな人生を送れるだろう。
土光敏夫 信念の言葉より
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