【サントリーホールで感じたこと…準備・歌・ハーモニー・本番】2.歌編 | コーチが聴く!自分で地図を描く人たちの知恵

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~知恵を言葉に ひらめきを行動に~

2025418日に、サントリーホールブルーローズ(小さいホール)にて、

合唱団の一員として舞台に立ってきました。

 

今回、〈とんでもない体験〉に飛び込んでみて、何がどうだったか、と聞かれると

一言ではとても語り切れないのです。

本当にとんでもなかった!

想像は軽く超えていた。

では何が?というところを書きだしてみたら、なが~くなってしまったので、

4回に分けてアップしてみます。

1.【準備編】はこちらです。

 … … … … … … … … … … 

2.【歌】

初めての全体練習があった日、指揮者の三ツ橋先生が仰いました。

「大地讃頌の歌い出し“ははなる”の、初めに発する「は」の声の色を、

 具体的にイメージしてください」

 

声の色を具体的に…(驚く💦)

しかも、今回歌う曲のうち、

なんと3曲(「花」「大地讃頌」「ハレルヤ」)の初めに発する声が「は」なのです。

 

きっと「花」の歌いだしの「は」と、大地讃頌、ハレルヤの「は」は、

それぞれ全く違う声の色になるでしょう。

歌の背景をほぼ知らない状態で、これらをイメージするにはどうすれば?

…これがきっかけで、自主練チームができました。

対話する中で、「は」の声の色、各自が持つイメージを描いていこう!となり、

zoom対話を3回重ねました。

 

具体的には、チームメンバーの中から、

「花」「大地讃頌」「メサイア(Glory to God/ハレルヤ)」

それぞれについて詳しい人が解説してくださり、作曲者、作詞家の想いや時代背景も含めて、

事前に学ぶことができました。

 

この時間がとても有難かった。

メンバーがそれぞれの想いを込めて説明してくださったので、自分の想いを重ねることができ、

実際に“声の色”を具体的にイメージすることができました。

当日のプログラムに、自主練チームによる「合唱曲目解説」が掲載されたのですが、

会場に足を運んでくださった方の何人もから、

「あの解説が良かった!」という声をいただきました✨

 

今回歌った中の日本語の歌は、「花」にしても「大地讃頌」にしても、

日本語で意味がわかるだけに、”分かったつもり”になっていたことが身に沁みました。

「花」は、滝廉太郎作曲、作詞は武島羽衣(女性だとばっかり思っていたら、

 本名は武島又次郎さんと仰る男性でした)。

明治時代に、日本で初めての西洋音階(七音階)で作られた歌曲「四季」の中の一曲です。

春の一日、桜が咲く隅田川の朝から夜まで、その一瞬々々の美しさを描いています。

日本の原風景として歌い継がれてほしい一曲。

 

当日、「花」を歌い終えた時、自然の美しさや花をめでる心が、

子どもたちの未来にもつながっていってほしいという想いがあふれてきて、

涙が出そうになりました。

小学校の頃から歌ってきた「花」なのに、こんな想いを抱いたのは初めてでした。

 

「大地讃頌」は、原爆を投下された後、それでも草が芽吹き、

花を咲かせる大地への感謝や祈りがこもっています。

高校の頃、校内の合唱コンでいくつものクラスが歌った曲。

ステキな曲だなぁ、と思っていましたが、私のクラスは違う曲を選んだので、

歌うのは今回が初めてです。

が、そこに込められた願いや祈りを知ると、ただ単に“ステキな曲”とは思えなくなりました。

 

~平和な大地を 静かな大地を~の一節をとっても、

2次世界大戦、原爆投下、その後の混乱から立ち直ってきた先人たちへの想いと共に、

心から大地への感謝が湧いてきます。

しかもですね、三ツ橋先生が私たちの可能性だけを見ているかのように、

「もっと~~!!」と声出せ~の指示を下さるのです。

結果、当然こうなりました。

↓  ↓  ↓

全身全霊、全力投球、人生でこんなに全身を使って、こんなに大きな声を出したのは初めて~。

声ってこんなに出るんだな!

あちこち筋肉痛になりますが、でも声は枯れない。

そんなことができたのも、丸山夏季先生のご指導のおかげです。

そしてそもそもは、この挑戦の舞台を用意してくださって、ご自身もとんでもなくチャレンジの連続の中、

走り切ってくださった、Mirai Music Resonance の柿澤寿江代表のおかげです!

 

Glory to God」と「ハレルヤ」、特に「ハレルヤ」は、

今でも時々CMに使われているくらい、誰もが聞いたことのある曲ですね。

私はクリスチャンではないのですが、今回その背景を詳しいメンバーから教えてもらって、

大いなるものへの賛美の気持ちとともに歌うことができました。

 

ちなみに、歌としてお届けする際の発音の仕方も、今回難題の1つでした。

日本語の場合は、〈子音を立てる〉が課題。

「さ」とか「し」「た」など、が、ちゃんとその音に聞こえるか、が大事。

「だいちさんしょう」が「あいちさんしょう」に聞こえる!と、

何度もストップがかかる全体練習。

 

子音!ということで、家でも「”んぶん”取って」「いじょうぶ」など、

もうコツコツ子音立て練習。カラオケにも通って練習。

(ちなみに、夫も合唱団に参加していたので、一緒に練習できたのは助かりました)

 

英語の歌は、Godの「d」、Christの「st」。

duじゃなくてd! stuじゃなくてst!

日本語の発音にはないぞ~、の連続。

練習の際、指揮の三ツ橋先生が、dやstがくるたび、頭をぶんぶん振って

注意喚起してくださいました💦

家でその様子を真似してみたら、首痛めそうになった💦💦💦

改めて、感謝が深くなりました<(_ _)>

 

歌を通して世界が広がったなぁと、しみじみ思います。

ハーモニー編に続きます。

 

  
楽譜と当日のプログラム(右)です。