うちのガスはプロパンガスなんだけど

最近光熱費が高くなってきて、見直せるところを探してる。

 

オール電化も考えているけど、停電がたまにあって心配

 

生活に必要な給湯とキッチンコンロ

住宅に必須のエネルギーについて

 

今回は、事例を踏まえながらこんな疑問に答えていきます。

 



こんにちは、成功電気の今井です。

愛知県名古屋市で住宅の電気設計を25年ほど続けています。
主に住宅の蓄電池、太陽光発電、V2Hやスマートホームの
設計施工を500件以上実施しています。

 


本記事の内容
 

・プロパンガスと太陽光発電の相性

・プロパンガスと蓄電池の相性

・オール電化比較と災害対策

・組合せとしてはベストミックスな理由

・まとめ

 

太陽光発電を多く載せるならオール電化でも

やっぱりエネルギーミックスが大切

プロパンガス(LPガス)と天然ガス、都市ガスもあるよ

 

 

 

・プロパンガスと太陽光発電の相性

 

ロシアの軍事侵攻やCO2排出量の多い化石エネルギーへの投資額減少などの要因により

エネルギー価格の上昇が止まりません。

 

日本銀行 企業物価指数では、都市ガスの平均価格の推移が2020年から2025年3月で164.5%増加しています。

 

プロパンガスについても、単価が高くなり

使う量を減らしても割高になっています。

 

そんな中、太陽光発電については

機器代、設置価格の減少によりコストが安くなっています。

 

 

自宅の屋根に設置する太陽光発電は、現在

発電した電気を自宅で使う電気に充てる「自家消費」と

「固定買取制度」による売電

の二つの使い方があります。

 

2018年より前は、「固定買取制度」による売電の単価(24円~48円)が

自宅で使う電気を電力会社から買う単価(20円~28円)で

売る電気より買う電気の方が安かったので

多く売れるようなシステムの方がメリットが高かったのです。

 

2025年では、「固定買取制度」による売電の単価(15円~16円)が

自宅で使う電気を電力会社から買う単価(25円~33円)で

売る電気より買う電気の方が高くなったので

多く自家消費できるシステムの方がメリットが高くなりました。


 

 

・プロパンガスと蓄電池の相性

 

地震の心配が大きくなっています。

近年、令和6年能登半島地震など地震の被害がありました。

 

地震や台風などにより停電してしまった場合

電気が必要なものはすべて使えなくなります。

 

また、電力の自由化が進んでおり

今までは送電事業者の権限で停電しないように電力を調達できていたことが

新たに市場調達制度を導入し、自由化したことで停電リスクが高まってきています。

 

スマートフォンの充電

→容量は少ないので、非常用バッテリーなどで対応可能

 

テレビの受信信号の変換装置

→コンセントの差替えなどで電源を供給することが難しく

  せっかくテレビが映っても受信できないケースもあります。

 

給湯器

→電源が来ていないと使えなくなり、お湯が作れなくなりお風呂に入れなくなります。

 

 

コンロ

→IHコンロは使えなくなります。

  ガスコンロは使えますが、レンジフードが動かないので窓全開が必要です。

  火の取り扱いで火災になる要因が心配されていることもあり、

  コンロは給湯器の25%以下の使用エネルギーなので、部分的にIHにするのもありです。

 

冷蔵庫

→冷やせなくなります。

  数時間停電が続くと冷凍した中身が溶け出し、氷だった水分が流れ出てきます。

 

プロパンガス・蓄電池 共に、エネルギーを貯めておくことができる仕様となっており

災害対策としてもとてもいい組合せとなっています。

 

 

 

・オール電化比較と災害対策

 

 

上記のように、災害対策を考えたとき

冷蔵庫やテレビなどは蓄電池で対応したい

給湯は多くのエネルギーを必要とするため、蓄電池で賄うにはコストが高くなり過ぎます。

そのため

コンロや給湯器はプロパンガスで対応したい

となります。

 

また、プロパンガスを使用している場合、都市ガスが来ていないケースが多く

変電所から送電線の距離が長い場合、停電になる確率が高くなるため

オール電化にしておくと、停電になった時に何も使えなくなってしまい後悔した人の話を聞きます。

 

近年、オール電化でメリットが高かった「夜間電力」が割高になっており

1990年代では8円前後だった電気単価が、2025年には16円以上になっています。

 

そのため、エアコンの原理で電気でお湯を作る「エコキュート」も

夜間電力でお湯を作るのではなく、昼間の太陽光発電でお湯を作るタイプが発売されています。

しかし、太陽光発電との連携でHEMSを活用する必要もあるため

スマホなどでの操作ができる人向けとなっています。

 

 

 

・組合せとしてはベストミックスな理由

 

電気代は、使えば使うほど高くなるプランが一般的で

ガスは使えば使うほど安くなる傾向があります。

 

この組み合わせ方次第で、ベストミックスになるポイントがあるので

太陽光発電の容量とエネルギーを使う容量に合わせた使い方は

相性が良いと言えます。

 

このポイントについては例えば

 

パターン1

IHコンロ、ガス給湯器、太陽光発電、蓄電池の場合

太陽光発電を4KW前後、電気の使用量500KWh~600KWh以上

が一番太陽光発電と蓄電池の導入効果が高まります。

 

パターン2

IHコンロ、エコキュート、太陽光発電、蓄電池の場合

太陽光発電を5KW以上、電気の使用量1000KWh以下

上記以上に電気を使用している場合は、ガス併用(暖房もガス)にした方がメリットがあります。

 

※将来的に電気自動車の充電分に太陽光発電1KWを余剰で設置しておく

 

 

また経済的な部分と、停電などの災害対策時、複合的に考えると

都市型であれば、オール電化

地方型であれば、ガス併用

に軍配が上がります。

 

 

 

・まとめ

 

いかがでしたか。

 

老後の生活の場合、人との接点が大切になります。

プロパンガスにしておくことで、知った顔の人がたまに来て話せるのは

健康を維持していくうえでも、防犯上も好ましいことです。

 

相談する人によって偏りやすいのが、このエネルギー問題です。

ガスの取り扱いが多いところでは、ガス推しに

電気の取り扱いが多いところでは、電気推しに

なってしまいます。

 

安全性、災害対策、経済メリットのバランスが自分にとって

どの程度重要なのかを一度%で割り振ってみるのもいいかもしれません。

 

あと、2013年から少しづつデフレからインフレに転換してきています。

黒田東彦さんから植田和男さんへ日銀総裁が変わったことでより大きくインフレが加速しています。

インフレとは、お金(円)の価値よりモノの価値が上がっていく現象です。

インフレが毎年2%加速していくと、35年後にはモノの価格が今より2倍になります。

つまり、お金を持っておくより、お金以外のものに変えておいた方がメリットがある状態です。

 

エネルギーの価格上昇を抑えられる太陽光発電や蓄電池を検討する機会となっています。

 

 

 

おわり

 

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TEL052-919-2560

 

 

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