昔むか～し、江戸時代の江戸では、精米された白米を食べる習慣が広まりました。
普段はあわ、ひえなど雑穀玄米しか食べれなかった地方武士も、参勤交代の江戸滞在中は、贅沢品の白米をここぞとばかりに喰らう毎日。
山盛りの白米をたくあんなどごはんのお供をちょこっとだけでいただく、というのが「粋な江戸スタイル」だったとか。
ところが、その地方武士たちの江戸在住期間が長くなると、なぜか体調が悪くなる、足元ふらふら、怒りっぽくなる、疲れやすく寝込んでしまう、などの症状に悩まされるように…。
その症状も地方武士たちが故郷に帰るとコロリと治ることにより、謎の病「江戸わずらい」と言われて恐れられていたそうです。
「生類憐れみの令」で有名な5代将軍徳川綱吉も、「江戸わずらい」に悩まされていたそう。
この「江戸わずらい」の正体、実は「脚気（かっけ）」＝ビタミンB1欠乏症なのですよね。
糖をエネルギーに変換する際に多くのビタミンB1が使われますが、胚芽部分に含まれるビタミンB1を精米で削ぎ落とした白米ばかりの食事だと、さらにビタミンB群不足はすすみます。
ビタミンB群は三大栄養素（糖、脂質、タンパク質）をエネルギーに変換する際に不可欠なお手伝い役なので、このビタミンB群欠乏により、人はエネルギーを十分作り出すことができず、エネルギー不足に陥ります。
それにより、様々な不調が引き起こされていたことを江戸時代の人々は経験的に知っていたんですね。
江戸時代に限らず、現代社会でもとても不足しやすい栄養素なので、「ビタミンB群欠乏によって引き起こされる不調」はとても多く見られます。
癌治療中に起こりやすい、辛くてどうしようもない疲労感や倦怠感なども、まさにこのビタミンB群欠乏が大いに関係しています。
また、ビタミンB群は、わたしたちのメンタルをコントロールしている脳内神経伝達物質の材料にもなっています。
不足すると、イライラしたり、無気力になったり、鬱々したり、落ち込みやすかったり、不眠になったり…といろんな症状が出ます。
でも、だからと言って白米でなく玄米がいいかというとデメリットもあります。
玄米は、消化がしづらく、胃腸には負担になりがちで「玄米にしてから便通が良くなった」というのは、もしかすると吸収されることなく、そのまま便で出てしまっているだけかもしれません。
ご自分の消化能力を客観的に知って、消化力に見合ったもので、吸収を最大限高めることが大事ですね。
体の様々なところで使われるビタミンB群。
ここでは、江戸わずらいの白米を取り上げましたが、何も精製糖質ばかりが問題なわけではありません。
癌治療の副作用やストレスでもどんどん消費されてしまうビタミンB群は、癌治療中はとにかく不足しがちです。ぜひ医療用サプリメントで補うことをお勧めします。
癌だから仕方ないと不調を我慢ぜず、ぜひ栄養療法の底力を試してみてください。
現代版「江戸わずらい」にはくれぐれもご用心を。
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・2021年10月 右乳癌ステージ2B
腫瘍径 1.8cm Eg100% Prg100% Her2(-) Ki67 30% 核異形度3 ルミナルB 腋窩リンパ節2ヶ所に転移あり
・2021年12月 放射線治療
・2022年 1月 ホルモン療法開始
・2022年 6月 PET 乳腺、腋窩リンパの腫瘍は消失も肝臓2ヶ所、肺、肋骨に転移が判明→乳がんステージ4
・2022年 8月 免疫療法開始
・2022年 2月 PET 肝臓2ヶ所は縮小
・2022年 2月 肋骨のみ放射線治療
・2022年 3月 肺、肋骨に追加の免疫処置
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