語るに落ちるとはこのことか
放置に放置が進んでいます。申し訳ありませぬ。でも、これからも、ぼちぼち更新していきたいと思いますので、見捨てないでくださいませ。
さて、うちのバカ息子はピアノとフルートをしています。わたしは、まあ、適当でいいんじゃないの?って感じなんですが(万事適当御気楽小人閑居中です)、だんなは違う。
奴は、真面目だ。
だから、息子のピアノとフルートにも真剣に取り組んでいます。本人よりもかなり真剣(笑)。まあ、それもね、いいんじゃないかと思っています。
わたしは、親が子供に押し付けるのは名前だけで、あとはあんまり期待しないことが親が子供にしてやれることかな、と思っています(・・・要するに、放置主義。笑)。
だんなは、反対。できると信じてあげて、それを最大限に引き出したいと考えています。最大限に能力を発揮するための協力は惜しみません。
すごい、えらいと思う。
でも、わたしのやり方じゃない(と、えらそうに言ってみる・笑)。
そして、だんなが現在、息子に何とかさせようとしていることが、ピアノやフルートのときの指の形です。
楽器を演奏するとき、基本的に指は丸く曲がっています。そのほうが力が入りやすいし、正確に動かしやすい(少なくとも、フルートとピアノとハープはそうだな。自分の経験からみると)。
しかし、息子は指を伸ばしています。それを丸くさせようと、だんなは過去5年ほど努力を続けています。なんて根気のある人でしょう。
そして、ある夜。
子供向けの科学番組を見たあとで、息子が
「マッチ棒を一本ちょうだい」
といってきた。
「お前、放火でもする気か」
「そんなことしないよー。実験したいの」
「放火のか?」
「・・・おかあ・・・」
この段階で息子はわたしを無視します。親って切ないよね(って、悪いのはわたしか・笑)。
父親からマッチ棒をもらって、人差し指と薬指を下にして、中指を上にして、その3本でマッチ棒を挟み込むようにして持ちます。
「折れないんだよねー、マッチ棒が」
やってみると、たしかに折れない。
「そやけど、こうやったら折れるでぇ」
と、わたしがやって見せると、
「あー、だめー。指を曲げちゃだめー」
指はまっすぐ伸ばさないといけないらしい。それで、指を伸ばしてしてみると、たしかに折れにくい(わたしは折れなかった)。でも、指を曲げると、簡単にマッチ棒を折ることができる。
「指を曲げるとさ、簡単に力が入るし、動かしたい方向に簡単に動かせるでしょー。まっすぐなままで折れるかどうかが大事な実験なの」
と、息子。
それを聞いていただんな、
「ね、だから、ピアノでもフルートでも指を曲げないとだめなんだよ」
「さ、実験終了」
息子は、だんなを無視して自分の部屋へと引き上げました。
ま、そんなもんよね。