藤原理子ちゃんと荒川晴風ちゃんの大分合同新聞・観戦記 | 大分県子ども将棋ネット「だから将棋を子ども達に」

大分県子ども将棋ネット「だから将棋を子ども達に」

大分県子ども将棋ネットは別府市認定社会教育関係団体です。


テーマ:

(序)

藤原理子ちゃんと荒川晴風ちゃんの大分合同新聞・観戦記を書かせてもらうことになりました。

みらいしんきん杯での対局です。

2人の元気ハツラツな将棋がお伝えできたら幸せです。

 

僕にとっては、何と言っても取材がいちばん大切です。2人の生の声を観戦記に活かしたい。そう思っています。

また、2人は良き仲間でもあり、ライバルでもあります。チームも組みました。

そんな関係にも触れたいです。

どうぞ、お楽しみにね。

*2017年9月21日、原稿を合同新聞社さんに送りました。これから、担当の方と掲載に向けて寄せの段階です。テーマは「ナデシコ」です。

*2017年9月22日、鶴見小と東稙田小に報告の電話をしました。

合同新聞、お読みくださいね。見逃した方のために翌日にはアップします。

--------------

 

1譜:2017/09/25、「ナデシコの種」

2譜:2017/09/26、「ナデシコの根」

3譜:2017/09/27、「ナデシコの花言葉」

4譜:2017/09/28、「ナデシコの香」

--------------------

【大会名】みらいしんきん杯わくわくドリーム将棋大会
【クラス】ガールズ部門

【対局者】
▲先手・藤原理子(りこ)(別府市鶴見小6年)
△後手・荒川晴風(はるか)(大分市東稙田小5年)

--------------------

1譜

第1譜(1-28) 
【ナデシコの種】
「理子ちゃん」「晴風ちゃん」とファーストネームで呼び合う二人。それもそのはず。男子が圧倒的な人数を占める将棋界で、共に精進し、団体戦ではチーム「なでしこ」を組んできた仲間、絆は深い。
女子にとって砂地とも思える場に、ナデシコの種が播かれたのは四年前。藤原さんは同学年のいとこから、荒川さんは祖父からの手ほどきで将棋の面白さを知った。
さて本局。ガールズ部門「第4回県将棋クイーン戦」の優勝を決める大一番。先手、3手目にいきなりの角交換(図)。さては「筋違い角戦法」か。しかし、後手は違うと読んでいた。「理子ちゃんはきっと中飛車だ」先手も読んでいた。「晴風ちゃんとは相中飛車になる」絆ゆえの読み。その通りとなった本譜。26手目△1四歩の端を受けなかった先手。ぐっと押し込む後手。さあ、どうなる?

      (英之介)
 
 第1譜・棋譜
先手:藤原理子
後手:荒川晴風
▲7六歩    △3四歩    
▲2二角成  △同 銀(図)    
▲7八金    △3二金
▲8八銀    △3三銀    
▲7七銀    △5二飛    
▲5八飛    △5四歩
▲5六歩    △4四銀    
▲6六銀    △3三桂    
▲4八玉    △6二玉
▲5九飛    △5一飛    
▲3八玉    △7二玉    
▲9六歩    △9四歩
▲2八玉    △1四歩    
▲3八銀    △1五歩    
 
第1譜局面図

第1譜・途中図

第1譜・指し終わり図)

 

第2譜(29-56)

【ナデシコの根】
砂地に播かれたナデシコの種。潮風にさえ根を張るハマナデシコのように、二人は成長した。共に将棋教室「将星会」で磨き合い、しっかりと根を張る。
教室だけではない、二人にとっては家庭も精進の場。ネットの将棋サイトで鍛え上げ、藤原さんは弟、荒川さんは父を相手に実戦感覚を磨く。根は着実に伸びていく。
後日の研究で二人共に注目した手が33手目の▲6五桂。先手は「とにかく玉のコビンを狙いたい」、後手は「とがめたい手」と熱く語った。
すぐさま▲7五歩から▲7七桂成。一点突破をめざす先手。進んで、後手渾身の△5五角は自玉のコビンと敵玉のコビンを通すラインだ。「この時点で、少し指しやすくなった」と後手。だが先手も飛角を打ち込むチャンスを待っている。さあ、どうなる?

 (英之介)
 
 第2譜・棋譜
        
▲7七桂    △8二玉
▲8六歩    △7二銀    
▲6五桂    △2四歩    
▲7五歩    △2五歩
▲7三桂成  △同 銀    
▲6五銀    △4五銀    
▲7四歩    △6二銀
▲7七角    △7二金    
▲5五歩    △同 歩    
▲同 角    △同 飛
▲同 飛    △4二金    
▲5三歩    △4四角    
▲5九飛    △5五角打
▲同 飛    △同 角    
   
 
第2譜・局面図

前回最終

第2譜・指し終わり図


第3譜(57-84)

【ナデシコの花言葉】
 ナデシコの花言葉の一つに「大胆」がある。まさしく二人の将棋にふさわしい。大胆な攻めが目指す姿であり、実戦で心がけている将棋でもある。
本譜でも遺憾なく発揮される大胆さ。互いに玉のコビンを徹底して狙う展開。「少し指しやすい(荒川さん)」中盤だったが、63手目先手は▲5六飛。「とにかくコビン筋を一つでも消したい」と藤原さん。続く△3六桂で「逆転できるかもと思った(藤原さん)」ここは△2六歩も検討したい所か。
「考え抜いて勝てた時が最高の魅力」と将棋を語る後手。「静かながらも緊張感があるところが魅力」と先手。二人は、それぞれの想いを胸に、しっかりと盤面を見つめている。さて終わり図。先手に盤勢が傾いようにも見えるが勝負はまだわからない。
 
      (英之介)
 
第3譜棋譜
▲4六歩    △同 銀
▲4七歩    △3五銀
▲4六歩    △同 銀    
▲5六飛    △3六桂    
▲同 歩    △4七銀不成
▲5五飛    △3八銀成  
▲同 金    △4六銀    
▲5九飛    △5五歩
▲3七銀    △同銀成    
▲同 桂    △5三銀    
▲5五飛    △6九飛
▲5九歩    △5八歩    
▲同 飛    △4九銀    
▲4六角    △6四歩
 
  第3譜・局面図

前回最終図


第3譜
 指し終わり図
第4譜(84-114)

入賞者、左二番めから藤原さん、荒川さん、3位安西伊吹さん(向陽中2年)4位永岡美月さん(大在小5年)
 

【ナデシコの香り】
 ナデシコはその香りゆえ、お酒の酵母にも使われるという。二人の活躍という香りが広がり、女子棋界がより熱くなるに違いない。
 さて先手リードで迎えた終盤。93手目▲7一角と守備金を動かし「ずっと狙い」のコビンへ▲7三歩成。「終盤は絶対に理子ちゃんが勝っていた」と話す後手は耐え凌ぐ。そして101手目▲7二銀打。「ここは▲7三角成。失敗だった」と先手。再逆転か?その後も後手がしっかりと受け、先手は指し切り。荒川さんが連覇。藤原さんは準優勝となった。
「晴風ちゃんの鋭い手に学ぶことがあります(藤原さん)」「同級位戦での全勝優勝など理子ちゃんは強いです(荒川さん)」と互いを評する二人。今、女子棋士たちは勢いを増している。それを象徴する本局に拍手を送りたい。この観戦記がナデシコの香りとなれれば幸いである。
(英之介)
 

第4譜・棋譜
▲同 銀    △同 銀    
▲同 角    △7三歩    
▲5一飛成  △3八銀成
▲同 玉    △5二金打  
▲7一角    △同 金    
▲7三歩成  △同 桂
▲7四桂    △7二玉    
▲8一銀    △6三玉    
▲7二銀打  △6四玉
▲5二龍    △同 金    
▲6三金    △同 金    
▲同銀成    △同 玉
▲6二金    △同 金    
▲同桂成    △同 玉    
▲7二金    △5三玉
まで114手で後手の勝ち

     
第4譜・局面図
前回最終図

最終図


 
 

 

(2015年撮影、左:西村真緒ちゃん、中:藤原理子ちゃん、右:荒川晴風ちゃん)

大分県子ども将棋ネットの有田英樹(エッフェル英之介)さんの読者になろう

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

SNSアカウント

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス