日韓戦プレビュー!!! | 書き手 吉崎エイジーニョのブログ

日韓戦プレビュー!!!

韓国滞在4日めとなりました。

いよいよ日韓戦を迎えるこの日、チェジュ島での取材を終え、朝ソウルに戻ってきた。


昨日は、現地最大のポータルサイト「NAVER」から原稿の依頼をいただき、

韓国語でいっちょ書いてやりました。テーマは「だからこそ、日本が勝つ」。

相手CBが弱いんだから、そこに直撃弾をぶち込め、という内容にした。

今頃、韓国語サイト上でボロカス言われていることでしょう。

いいじゃねえか。おもしれえ。今日ばかりはKARA抜きで、相手をぶったぎる日だ。


■そんなわけで、試合のリビューを。


韓国は、4-2-3-1で挑むでしょう。


予想フォーメーション
GK:チョン・ソンリョン
DF:チャ・ドゥリ、ファン・ジェウォン、チョ・ヨンヒョン、イ・ヨンピョ。
MF:イ・ヨンレ、キ・ソンヨン、イ・チョンヨン、ク・ジャチョル、パク・チソン。
FW:チ・ドンウォン。


両国のスタイルが入り混じるのか。
そういう観点での興味が沸くゲームです。

韓国が「パスサッカー」を目指し、日本が「縦への意識」を目指している。


お互い、数年前とは逆の方向性でしょう? 

無い物ねだりなのか? 

それともお互い発展しているのか? 


韓国の最大の弱点はCBとFWにあると見ています。

ただでさえ大会前から「弱い」とされてきたCBなのだが、準々決勝イラン戦で中心選手のイ・ジョンスがイエローカードをもらい、警告累積で日本戦は欠場。

先ほど「NAVER」で書いた内容を紹介した通り、

日本は「縦への意識」を目指すのなら、相手CBのところまで素早くボールを運び

ここでの勝負に持ち込むという手もありでしょう。


日本の守備時には、前線のチ・ドンウォンへの対処が大きなポイントになる。

186センチと大きいのだが、フィジカルとヘディングの弱さが課題。

ボールが入れば、奪いどころのひとつになるはず。


ただし、相手は大型FWを前線に置きながら、”0トップ”のイメージに近い点は留意すべきところ。

チはKリーグではサイドに流れるプレーも多用しており、深追いすると……後方からイ・チョンヨン、ク・ジャチョル、パク・チソンという猛烈な奴らが飛び込んでくる。


さらにもう一つ。

この試合に意義を置くとしたら「CBについて考える機会」としたいところです。

「サカマガ」にも書いたが、「最大の弱点」と韓国メディアから散々叩かれているCBを、Jリーグでは外国人選手として複数迎えている。この点、日本サッカー全体を考えた時に、ちょっと問題視すべきポイントでしょう。

「CB、どうする?」。この問題意識がさらに広まる機会にすべきだ!!!


■おまけ的に、チョ・グァンレコリアのここまでの流れをざーっとおさらいします。


・7月、南アワールドカップ直後から大韓協会が新監督候補を探す。新たなる目標として
「50年ぶりのアジアカップ優勝」を掲げる。そのために、早い時期に新監督を選出する意向。


・大韓協会、前監督に続き韓国人から監督を選定と発表。02年W杯以降、外国人監督の下で不安定な
時期が続いた点に比べ、南ア大会前のホ・ジョンム監督時代が安定していたため。


・チョ・グァンレを含め、3人の候補を選定するが残りの2人が辞退。現在のKリーグクラブとの契約を尊重するなどの理由から。7月21日、チョ・グァンレの就任が正式発表に。


・チョ・グァンレはかつて、「反チョンモ・ンジュン派」の一員としても知られた。「反体制派監督」の誕生が話題に。
本人も「自分のような在野精神を持つ人物が代表を率いるのは、韓国サッカーの発展につながる」。

いわばチョイ悪オヤジのイメージ。実際に話を聞くと、バリバリの慶尚道訛りでかなり内容が聞き取りにくい。

韓国記者も首をひねることがあるのだとか。メディアと話すときは多少わかりやすい言葉にしているが、

飲みの席でレロレロになった時の話は、ほとんど理解不能なのだそう。


・就任早々、メディアを通じて目指すサッカー像を公表。
「ショートパスをベースとしたサッカー」
「頭の回転が速いサッカー」

・その実現のために、「変形3-4-3(3-4-2-1)」を採用する。
 ―3バックの中央は攻撃時にはボランチの位置まで上がり、MFの両サイドは守備時にDFラインまで戻る。
 3バックと4バックの中間のような守備ライン。
 ―ボランチ2人と、FW2シャドーの4人で「第2の中盤」を構成。
 ―1トップはしばし、サイドに流れる。そのスペースに2シャドーが入り、ゴールを狙う。当初、2シャドーにはパク・チソンとイ・チョンヨンが起用されていた。
 

・このスタイルが完成すれば「漫画で描くような楽しいサッカーになる」と一部国内での評価も。


・8月11日、新監督初陣。ナイジェリア戦、2-1勝(@スーウォン)。サイド攻撃が功を奏した。


・9月7日、第2戦 イラン戦、0-1敗(@ソウル)。ワールドカップスタジアムのピッチ状態が悪く、パスサッカーを展開できず。この試合を最後に、3-4-3は採用せず。


・10月12日、第2戦日本戦。4-1-4-1を採用。南アワールドカップのレギュラーCBチョ・ヨンヒョンをボランチ起用も、功を奏さず。イラン、日本との対戦はアジアカップのシュミレーションでもあった。


・(A代表とは直接は関係ないが)11月、U-21代表がアジア大会で準決勝敗退。優勝時のみに選手に与えられた徴兵免除を受けられず、大きな話題に。今回の代表では、8番ユン・ビッカラム、13番ク・ジャチョル、10番チ・ドンウォン、18番キム・ボギョンらが対象。


・12月、中旬より国内組を中心としたメンバーでのキャンプ(@チェジュ)。Kリーグチャンピオンシップの1週間後から開催。一部選手は本来のオフ時期にもほとんど休めず。


・12月26日、アブダビに出発。アジアカップ向けのキャンプ。翌日からパク・チソンが合流し、大きな話題に。


・12月27日、FWの主軸、パク・チュヨンの負傷&エントリー外が確定。フランスリーグでヒザを負傷。


・12月30日、シリアと親善試合(1-0勝)。


以上。


最後に、チェジュ島取材時のワンショットをご紹介します!!!


エイジーニョ・ブログ

パク・チソンの母校、スーウォン工業が合宿を張ってました


というわけで、1点のみ宣伝を。


パク・チソン自叙伝「名もなき挑戦」(小学館集英社プロダクション/2010年9月)、改めて

よろしくお願いいたします! 翻訳者の手前味噌ながら、そして宿敵のエースの書ながらホントにいい内容

の本です。


ちなみに私、この本を読んで自分自身の草サッカー&フットサルでのプレー内容が良くなった。

「ボールコントロールが、サッカーのすべてじゃない。

結局は、チームへの献身度が重要なのだ」という点を知ったからです。

上手い選手を、ぶっ潰してやろうという勇気を持つに至った。

すごく自信を持ってピッチに立てています。


この日韓戦の機会にぜひ!!!


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