冬幻舎 2013年
【著者】吉本ばなな
日本大学藝術学部文藝学科を卒業後、 1987 年に『キッチン』で第 6 回開演新 人賞を受賞し、作家としてデビューしま した。その後も、大学の卒業制作で書い た『ムーン・ライト・シャドウ』が第 16 回泉鏡花文学賞するなど数々の文学 賞を受賞しています。1989 年に出版さ れた代表作の『TUGUMI』は、その年の年 間ベストセラー総合 1 位を記録し、現在 『キッチン』をはじめ、諸作品が海外 30 カ国語で翻訳、出版されています。
月曜日の朝
自宅の階段を降りる時
2段ほど踏み外して転びまして
手すりをしっかり掴んだので
転げ落ちることはなかったけれど
不意な動作で、体のあちこちに違和感。
出勤はしたものの、パソコン打つ時にズキンと痛くなる。座りっぱなしの状態もいつもよりきついなと…集中力がなくなってきたので早退。
帰る途中、これまた疲れてしまって
バス乗り換えのターミナルの上にある図書館に寄りました。
少しだけ入り口近くの休憩コーナーにでも座っておこうかと思っただけなのに、本の匂いにふらふらと本棚へ…。
ふと目に入ったのが本作。
吉本ばななさんの作品ってだいぶ長らく読んでないなーと思ったら、手に取ってました笑。
大きな交通事故から一命を取り留めた主人公が、大切なものを失くしたあと、家族や知人や新しく出会った人々とと、ゆっくり流れる時間の中で生きることに向き合っていく優しいお話。
実際に病気や怪我で死を目前にしたり、大切な人を失って生きることに絶望した人々が、現実を受け入れて歩き出すために必要な時間はそれぞれ。数年いや十数年、何十年の人も…。
少しだけスピリチュアルな部分はあるものの、私自身が沖縄の人だからか、本作に出てくる『マブヤー(魂)』についてはもちろん、物語にもスーッと入っていけました。
あとがきを読んで腑に落ちたというか。
「とてもとてもわかりにくいとは思いますが、この小説は今回の大震災をあらゆる場所で経験した人、生きている人死んだ人、全てに向けて書いたものです。」――よしもとばなな
ああ、そういう背景で書かれた作品だったんだ…とすごく納得。
いまを生きる。
うん、そうなのだわ。
重い体(実際にね…ふぅ)を引きずって、無事に帰宅できました。
ちなみに…翌日、病院受診。
次第に痛みが強くなり歩行困難。トイレに行くのも一苦労。うわーやっちゃったよ〜涙の感じ。
今週はお仕事休むことになりました。
やった、なにか観ようか!どころじゃない、体が健康じゃないと何もできないを実感。
図書館で本読んでる場合じゃなかったな笑