2021年 日本
【監督・脚本】和島香太郎
【出演】加賀まりこ、塚地武雅、渡辺いっけい、森口瑤子、斎藤汰鷹
【あらすじ】50歳の息子・忠さん(忠男)は自閉症。その母、山田珠子は占い師として生計を立てながら静かに忠さんと2人で暮らしている。珠子は自分も歳をとり、この先もしものことがあったら忠さんは1人でやっていけるのか?と悩んだ末に忠さんをグループホームへ入居させることにする。だが、初めて母と離れ、環境の変化に戸惑う忠さん。珠子も1人で過ごす時間に言いようのない虚無感をかんじていた。そんなある日ホームを抜け出してジュースを飲んでいた忠さんは、ある事件に巻き込まれてしまうのだが…。【U-NEXTで視聴】
観たいと思っていたのに迷子になってましたが、U-NEXTで見つけて、即鑑賞
加賀さんと塚地さんの親子
演じているというより
本当にそこにいる親子という感じ…
ポスターの2人の表情がとても素敵。
一緒に観たマンネは
「うん、いい作品だね」と満足そうに一言。
この作品、特別すごい事件や感動的な出来事はありません。
でもすごくわかりやすく、リアルな社会が描かれているなと思いました。
我が家の三姉妹。同じ両親のもとに生まれ育ち、同じ環境にいるはずなのに…まさに三人三様で姿形も性格も驚くほど全く違う。
この作品に登場するグループホームの利用者さん達も、トイレが決まっていたり、忠さんにやたらちょっかい出して大きな声出してたり…。みんなそれぞれ違う。
それでも町のみんなから見ると、障がい者は同じで怖かったり、迷惑な存在なんですね〜。
今時は、保育園や幼稚園を建てるのですら騒音が…と反対するので…グループホームや障がい者施設なんてもっとなのかな。
さて、マンネ…近所の乗馬クラブの女性の対応。馬が好きな忠さんが声をかけたら、馬に向かって「怖かったね〜」と言うシーンで…。
『え?馬怖がってないけど!この人が怖いんでしょ?』ふぅ〜と大きなため息。
実は主人が福祉施設勤務。
我が家の娘達は、幼い頃から父親の職場見学や実習、運動会に参加とか…。おかげさまで怖いとか嫌だとか慌てることもない。
マンネ曰く「同じよ!どんな人だって、それぞれ変じゃん!」なのだそう笑
地域の人々にはまだまだ理解してもらえない2人ですが…。お隣さんと少しいい感じで良かった!
渡辺いっけい演じる父さんは、最初すっごい嫌なおじさんなんですが、息子が子供らしくて…ちゃんと悪い事したと素直に言ういい子だったわ。
加賀さんの優しくて強くて、でも弱いところもちゃんとある母の姿。
塚地さんの飄々と決まったルーティンをこなし、ん?これは何かな?的な目の表情や絶妙な間とか。
久しぶりに静かに心が震える作品でした。