イン・アメリカ/三つの小さな願いごと | 映画を観よう

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タイトル: イン・アメリカ/三つの小さな願いごと
IN AMERICA

監督は『マイ・レフトフット』『父の祈り』などのジム・シェリダン。
脚本は自らが2人の娘と共作している

サマンサ・モートン、バディー・コンシダイン



【ストーリー】
新天地を求めて、アイルランドからニューヨークへと移住してきた家族。
ジョニー(バディ・コンシダイン)とサラ(サマンサ・モーン)は、二人の娘クリスティ(サラ・ボルジャー)とアリエル(エマ・ボルジャー)との4人でボロアパートに住む。ここは、いろんな人達が住む変わったアパートだった。
 ジョニーはタクシー運転手をしながらオーディションを受ける役者。サラはウエイトレス、二人の娘は愛らしくそだっていたが、彼らは幼くして無くした息子の死の悲しみを抱えたまま、必死に生きている家族だった。
やがて一家は、同じボロアパートに住む黒人のアーティスト、マテオ(シャイモン・フンスー)と知り合うが…。



家族の生活は貧しくて、アメリカン・ドリームを夢見て移住してきても現実は厳しい。ましてや、家族の死の悲しみを抱えたまま・・・
題材は暗いけれど、長女クリスティの語りが淡々としていて、全体的に暗くならずに済んでいる。

前半は悲しみを乗り越えようと、明るく楽しく暮らす努力している一家。でも実際、我が子を亡くした悲しみは想像を絶するほどの苦しみで、また弟を亡くし、悲しみの中で生きている両親を見つづけなくてはいけない幼い姉妹(とくに姉)もまた、抱え切れないほどの悲しみに打ちのめされていることがわかってくる。

 マテオの「命あるもの全てを愛している」という叫びのあたりから、どんどんストーリーがわかりやすくなっているような気がした。



クリスティが父に言うシーン
「私を子供扱いしないで、私が家族を支えてきたのよ・・・私のせいじゃない、フランキーが死んで私が生きていることは・・」

まだ10歳かそこらの姉の心はこんなにも必死に絶えて、そして、大人にはない純粋さと順応性で現実から逃げずに真正面から受けとめていたなんて・・

私にも娘がいる。
たとえ一人でも亡くしてしまったら・・・この母親のようになるだろう。
残された娘達へ笑顔で接していても、娘の心の叫びに気づかないかもしれない。
子を亡くした自分の悲しみのほうが大きくて、姉妹を失った娘の悲しみの大きさに気づいてやれないかもしれない。


題名の「三つの小さな願い」とは、この映画の語り人であるクリスティが亡き弟に叶えてもらえる魔法のことで。最後の願いには涙が溢れてしまった。
忘れるのではなく、自分たちが生きていくためにしなくてはいけない儀式のように・・

独身時代に見ていたら、また違う感想を持ったと思うけれど、丁度同じ年頃の娘がいるので、妙に感情移入してしまった・・



蛇の足:幼いカワイイ姉妹を演じる二人は、本当に姉妹なんですよね。姉役のサラ・ボルジャーは目がシャーリー・マクレーンに似てるなぁと思ったんですが・・