樋口明雄 天使が堕ちた街(ソフトバンク クリエイティブ・文庫) | 勝手に映画紹介!?eigasukiの読書忘備録用ブログ

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天使が堕ちた街 (GA文庫) [ 樋口明雄 ]
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積読本の整理をしていて見つけた2007年8月発行、樋口明雄センセイの「天使が堕ちた街」を読了。約17年も前の本だけど…まだGA文庫ってあるのか?ああ、ネットで調べたらあるみたいだな…ソフトバンク系列の出版社から出ているラノベレーベルなんだけれども、そこは樋口センセイなので、一般文芸作品と遜色のないボリューム。内容は映画「ブレードランナー」にインスパイアされたSFハードボイルド。“1999年の現代”で刑事をしていた主人公が…犯人の銃弾に倒れてしまうんだけれども、妻の意向もあって、医療技術が発達するであろう未来に託しコールドスリープされる。それから46年後…大きな戦争などの影響で、すっかり様変わりしてしまった未来の地球、ニューLAで、突然、目を覚ますことになった主人公。“現代”とは似ても似つかない、近代化した未来社会に面食らいながら…なんとか適応していこうと奮闘する中、実は煌びやかなニューLAとは正反対、下層の人間が暮らす隔離エリア、旧市街で進行中の陰謀に巻き込まれ、命を狙われてしまう。当面の敵はバイカー軍団を束ねるヤクザな男で…この時代に主流の“プラズマガン(ブレランのブラスターみたいな銃)を跳ね返す特殊な防弾スーツを着用しているので、まるでターミネーターのように不死身だ。主人公はひょんなことで知り合った旧市街で暮らす訳ありのハッカー少年や、謎の中国人女スパイと行動を共にしながら…この強敵や陰謀に立ち向かっていく。なんか小島秀夫監督の昔のゲーム、「スナッチャー」や「ポリスノーツ」なんかの雰囲気にもちょっと似ている。46年という時代経過を背景にした主人公に関するドラマなんかは、ちょっと予想通りなところもあったんだけど、世界観や細かい設定説明などちゃんとSFを読んでる気分に浸れるところが良かったですね。


樋口明雄 天使が堕ちた街(ソフトバンク クリエイティブ・文庫)