小島正樹 仮面の復讐者 浜中刑事の逆転(南雲堂・単行) | 勝手に映画紹介!?eigasukiの読書忘備録用ブログ

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何年か前に強制退会トラブルの時に、予備で登録したID。本家ブログの更新を再開しています⇒http://ameblo.jp/eigasuki/ ここでは読んだ本の忘備録を書くつもりです。書籍購入はブックオフ中心なので、新作は少ないかも?

仮面の復讐者 [ 小島正樹 ]

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ブックオフの古本220円で購入…2022年7月発行、小島正樹の「仮面の復讐者 浜中刑事の逆転」を読了、現段階では文庫化されていない模様。浜中刑事シリーズと呼ばれるシリーズものの5作目とのこと、小島正樹の作品は過去にいくつか読んでるけど、このシリーズは初めてだったな。シリーズものは順番に読みたい派なんですけど、知らないで読み始めちゃったので仕方なし(汗)時代設定は昭和60年代…まず序章として、衣料品の卸売業を営む社長夫婦のマンションから、従業員が転落死する出来事が描かれ、それは自殺として処理される。本筋は、その約1年後…前述の社長がマンションとは別の”自宅”で何者かに殺される事件が発生。現場には意味深に置かれたトランプンカードが一枚…さらに被害者を調べていくと、怪しげな裏の顔も浮上する。もちろん警察は、1年前の従業員の自殺も突き止め、関係性を疑う。犯人は…被害者の周囲に必ずいるに違いないということで、何人かに的を絞る。実は、とある事情で被害者宅は“監視”されていて、監視映像が存在し、そこには家に出入りする数人の人物・関係者の姿が!しかし、新たに第2の事件も起きてしまう…。途中で、まさかの犯人視点による、犯行をほのめかす独白が入るなど、倒斜ミステリーに様変わりして驚くのだが、それだけでは終わらないのも、いつもこれでもかと“やりすぎる”小島正樹作品の特徴。犯人を特定するためのアリバイくずし、他殺を自殺に見せかけるための死体移動など様々な謎解きが用意されている。そのわりに…主人公刑事たちの関係性が“ゆるめ”だったり、いきなり主人公刑事(タイトルの浜中刑事)の妄想が入り込んだりして、なんだこれという場面もあった。どうやらそれがお約束らしいのだが…初めて触れるシリーズだったので、正直、最初は面食らった。自分が過去に読んでいた探偵・海老原シリーズに比べると、全体的にライトだが…奇抜なトリックとその解明に、推理小説を読んでいるという醍醐味は感じられた。機会があれば、シリーズを遡って、ちゃんと読んでみたい。


小島正樹 仮面の復讐者 浜中刑事の逆転(南雲堂・単行)