ミュージカル!


『ジュリーと恋と靴工場』
田舎町で暮らす25才のジュリー(ポーリーヌ・エチエンヌ)。
就職難で、数々の職場を不採用になっていた。
なんとか靴工場で雇ってもらうが、そこも近代化で閉鎖されるという噂がたち、早くも失職の危機に。
靴職人の女性たちにつれられ、ジュリーもパリ本社に乗り込むが、そのせいでクビにかけてしまう。
戸惑うジュリーだが、生活を賭けて戦う職人たちに、いつしか影響されて行き‥‥。

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監督は、ポール・カロリと、コスティア・テスチュ。
フランスのミュージカルコメディ映画です。

ただただ正社員になりたくて
「どこでもいいから働きたい」
と、職種へのこだわりのなかったジュリー。

それが、靴工場で働く靴職人たちの、こだわりと誇りを目の当たりにし
少しずつ、「仕事とは何か」を自分に問うように。
と、ジュリーの成長を描いた映画なんですけど。
悪い意味で驚きのラストに、びっくりっす。なぜ?

それこそ「戦う女たち」の映画だったんですが。
肝になるはずの職人たちのモチベーションが
「伝統あるブランド靴と、自分達の誇りを守りたい」と言うより
「ただ職を失いたくない」
みたいに描かれてまして。
だったら、伝統あるブランド靴の工場という設定は邪魔なのではないかと。

あと、ジュリーが恋に落ちるのが、あまりに唐突で。
そこはもう少し丁寧にやって欲しかったです。
いや、職探しに頑張ってるなら、恋をするなと言ってるわけではなくて。
あの感じでは、いろんなことを適当にやってるように見えてしまうので、もったいないかなと。

なにより、ミュージカル映画のわりに、ダンス要素がだいぶ淡白で。
そもそも話してる最中に歌い踊りだすなんて、不自然極まりないんですから
(決して嫌いなわけではないですよ)
もっと振り切って、ドカンとかまして欲しかったですね。

主演のポーリーヌ・エチエンヌが、とてもかわいらしく魅力的だっただけに
いろいろ半端になってしまっていたのが、ちょっと残念でした。

☆個人的見どころ
 ・ポーリーヌ・エチエンヌ
 ・会長!まじか会長!
 ・びっくりラスト