『クイーン・オブ・ベルサイユ』
不動産ビジネスで、アメリカ有数の大金持ちになったデビッド・シーゲル。
妻は元ミセス・フロリダのジャッキーで、二人はたくさんの子宝にも恵まれた。
そして夫婦は、ベルサイユ宮殿を模倣した、アメリカで最も大きい一戸建てを、100億円かけて建築する計画を進める。
しかしそこに、世界中を混乱に陥れた、リーマンショックが起こってしまい、デビッドも莫大な負債を抱えてしまう‥‥。
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ドキュメンタリーです。
おそらく当初は、アメリカ一でかい一戸建てを建てようとしてる、変な(失礼)金持ちを追ってたんでしょうけど。
奇しくも起こってしまったリーマンショック。
金持ち夫婦は、そりゃあもう、何十億、何百億単位でのダメージを負ってしまったのです。
そして偶然にも取材者側は、大金持ちの転落をVTRに収めることになったという。
ですが
結局まだまだ金持ちなんですよね。
いや別に、極貧生活にまでなって、ザマーミロなんて言いたかったわけではないんですけど。
宮殿の建築は頓挫したものの、相変わらず住んでるところは大豪邸で。
たくさんいたお手伝いさんを大量に解雇しても、まだ数人いて。
車もごついし、買い物のスケールも半端ないし。
なので、
「ああ~こんな落ちぶれてしまって‥‥」
みたいな空気をだされても
「いやいや、じゃあうちに来て1週間ホームステイしてみろや!
ほんまの貧乏生活味わわせたろかい!」
と思っちゃいましたよ。
とはいえ、この世は極楽のような顔をして過ごしていた家族の落ちっぷりはリアルで。
父は金策に奔走し、家族にも当たるようになり
子供たちは状況がいまいち掴み切れていない様子で
母は、「困ったわね~」と言いながらも、浪費癖が全く直らず
豪邸は掃除しきれない犬のフンまみれ。
特に、切羽詰まった父と、どこか呑気な母の対比は、男と女の本質につながるような部分が見えた気がしました。
こんな貧乏人が上から目線で言うこっちゃないですけど
なんだか憐れになってしまいましたよ。
この家族の地盤になっていたのは、結局お金だったのだろうか。
お金はあった方が良いに決まってますけど
あり過ぎても、それはそれで厄介なんですね。
いや、一回くらいあり過ぎてみたいけどな!
☆個人的見どころ
・ザ・転落
・家具のセンス
・電気問答