観てけろ!


『おしん』
明治40年。山形の寒村に暮らす、小作農家の谷村家。

度重なる凶作の上、寝たきりの祖母や幼い子供たちを抱え、生活は困窮を極めていた。

夫婦は、米一俵と引き替えに、7才のおしんを材木問屋に奉公に出す。

1年頑張れば親元に帰れると、朝から晩まで働き通しの辛い毎日を乗り切るおしん。

しかしある日、店の50銭を盗んだと濡れ衣を着せられたおしんは、大雪の中、店を飛び出し‥‥。


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1983~84年に、NHKの連続テレビ小説として放送された「おしん」。

なんと平均視聴率52.6%!

録画機器も普及してなかったり、時代の違いもあるとはいえ、すごい数字であることには間違いないっすな。

おしん役は、オーディションで選ばれた濱田ここねちゃん。

この子がめちゃくちゃ良い!

楽しいときは満面の笑みを、悔しいときは心から怒りを露わにするのです。

そして、メイクや衣装もあるでしょうけど、終始漂う哀愁。

哀愁が漂う子供っていうのもアレですけど。笑

泣きますて。そりゃあ泣きますて。

テレビの「おしん」の小林綾子さんがそうであったように

この映画「おしん」は、ここねちゃんだったから成り立っておるのですな。

そして、主役はもちろんおしんなのですが。

おしんというか、日本の女の生き様を描いた作品なのですね。

「かつての」日本の女の生き様と言いましょうか。

奉公に出されても、家族のために歯を食いしばって働くおしん。

家系のため、泣く泣く我が子を手放す母ふじ。

おしんに理解を示し、女の生き様を説く奉公先の女将。

その価値観が、今も美徳かどうかは、また違ってくると思うのですが。

まだ7才の女の子が、全ての私利私欲を犠牲にして懸命に働く姿は、涙なしには観られませんでした。

ただ、さすがに物わかりが良すぎて怖かった部分もありましたけど。

身の程を知りすぎているというか。

もうちょい子供っぽい一面があった方が、逆にリアルさが増したのかなと、僕は思いましたが。

2時間くらいの映画なので、さすがに朝ドラを見ていた人からしたら、物足りないボリュームかもですけど。

僕はググッと胸を締め付けられましたよ。



☆個人的見どころ

 ・ひたすら耐えるおしん

 ・見送る父

 ・お嬢さんとの友情